第1話 つまらない人生
「だるいなぁ」
何故こうなったか未だに分からない
気づいたら手術が終わっていて真っ白な部屋で点滴を打たれていた。
前から体が悪かったとかそんなんでもなくて。
急に頭が痛くなって倒れたのまでは覚えてた。
起きたら親が私を心配そうな顔で覗き込んできた
それすらもお節介に感じてしまう。
1つ分かったのは私はいざと言う時ひとりぼっちになったらすごく寂しがり屋になること
こんな時にそんなこと考えてるのもおかしいけど。
正直私のこの先の将来なんてどうでもいい適当に生きてれば何とかなるし。
外に出たい。
今はただそれだけだった。
それを実行したのは時間の問題だった
気づいたら点滴を外して外に飛出ていた
外した瞬間は少し痛くて生きてるんだって感覚になった
先生に見つかったら怒られるんだろうなとか
今はどうでもよかった
無我夢中で走ってた。だけど病気のせいか冷や汗と胸の痛みが止まらない。
このままこんなとこで死にたくない。
外は蒸し暑く汗が背中をつたって、Tシャツが肌に貼りついてムカついた
病院は河川敷から近くてぼーっとするには最適な場所だった
河川敷の土手に座って、私はただ黙って呼吸を繰り返した。手の震えが止まらない
「もうやだっ」
泣きそうになった。ほんと情けないなっ
今まで人に冷たくしてしまったこと
適当に生きていたこと
「神様っごめんなさい」
この直後、私の記憶はぷつりと途切れた
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