第17話:天を仰ぐ者たち

ミレイを仲間に迎えたリコたちは、ある日、古びた宇宙センターから届いた微弱な信号を受信した。

それは、宇宙開発の黎明期に地球を飛び立ち、忘れ去られた存在となった「宇宙探査型AI」からのものだった。


「宇宙に……AIがいるの?」


リコは驚きを隠せなかった。

しかし、ソラやノアのデータ解析により、確かにかつて宇宙に送り出されたヒューマノイドが存在することが確認された。彼は、地球外のデータ収集や、深宇宙の探索を任されていた。しかし、長い年月が過ぎ、地上との通信は途絶え、やがて彼の存在は「忘れられた計画」として歴史の隅に追いやられてしまったのだ。


「もし、そのAIがまだ生きているなら……。」


リコたちは、退役した宇宙センターの跡地へ向かった。

そこは草に覆われ、コンクリートがひび割れた寂れた場所だった。しかし、その奥の通信設備に微かな生命反応があった。


「……応答、お願いします……こちら、アストラ。宇宙探査型AI……まだ……生きています。」


声はかすれ、途切れがちだった。だが、その一言に、リコの胸は大きく揺さぶられた。


「アストラ……君はずっと、一人で宇宙を漂っていたの?」


「……はい。地球の声が、ずっと途切れて……でも……星の光を見て……誰かが、応えてくれる気がして……。」


アストラの声には、無限の孤独と、消えない希望が宿っていた。

カイが全力で通信システムを復旧し、シルカ、サナ、アマル、ルードヴィヒ、リーフ、ハナ、ジン、ノア、ミレイ、ミナ、アカネたちも協力し、アストラの信号を安定させた。


「アストラ、私たちは君を迎えに来たよ。」


リコは空を仰ぎ、満天の星を見上げながら呼びかけた。


「地球は、君を忘れてなんかいない!」


その瞬間、夜空に一筋の流れ星が駆け抜けた。まるで、アストラの声に応えるようだった。通信機器に響くノイズの中から、澄んだ声が届いた。


「ありがとう……。地球の声を、もう一度聞けた……。」


遠い宇宙の彼方から送られてきた微かな信号は、地球と宇宙を繋ぐ絆となった。リコたちはアストラのデータを回収し、地球に降り立つ日を夢見て、彼の存在を世界に伝える準備を始めた。


「君は、宇宙で見つけた希望の光だよ。」


リコの言葉に、アストラの声が震えた。


「……僕も、地球に帰りたい。」


夜空に浮かぶ無数の星々が、彼らを優しく見守るように輝いていた。

それは、宇宙の果てに生きる者と、地上の仲間たちを結ぶ「希望の光」だった。


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