カクヨムの投稿、バズる

 ??年。

 カクヨムのサーバーは老朽化が酷くなり、投稿しても消えるケースが多発した。

 復旧のための予算がつかず、もはや使えるサイトとしての体を成していなかった。

 そのため、物語を投稿する者は他のサイトへと移った。


 そこに新参者が現れた。

 新参者はカクヨムを見て、ここに投稿しようとした。

 新参者は慎重だった。

 最初の三年は、他の投稿者の作品を研究した。

 そしてようやく書く内容を思案し、構想に十年かけたのである。


「よし、投稿だ!」


 かくして彼は小説を投稿した。

 第一話にして、猛烈な気合を込め、文字数は二万文字を超えていた。


 そしてその投稿は、いきなりバズった。

 ブックマークはつかなかった。

 応援もなかった。

 星もつかなかった。


 しかしバズったのだ。

『今のカクヨムに投稿する猛者現る』という記事が書かれ、SNSで拡散されたのだ。

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