第15話 労働教団から“スーツ系アイドル教祖”登場!? 神様、ビジュアルで敗北の危機!
昼下がり。
神殿の中庭では、マリィとリズが寝転びながら新作マグカップのデザイン案を見ていた。
「“今日も寝ててえらい”の文字、もう少し太字の方がいいかなぁ……」
「いっそ“寝るだけで世界救ってる”にしません?」
神の威厳? どこにもない。
俺は縁側でアイス枕を抱えながら、日陰でうとうと――していたのだが。
「神様ァアア!! 見てくださいこれええええッ!!」
神殿オフィサー・アインが、魔導タブレット(SNS再生石板)を持って走り込んできた。
「また何か燃えたのか? 寝袋か?」
「いえ、“燃えた”のは向こうです! 労働教団ですッ!」
見せられたのは――まさかのPV。
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【新世代 労働教祖・カリスマ降臨】
〜「働け、輝け、美しくあれ」〜
キラキラと光るステージ、スポットライト。
センターで踊るのは――黒のスーツに長髪をなびかせた、モデル体型の青年。
その名は――
セイジュ・ワーカリアス
労働教団が新たに送り込んだ“スーツ系アイドル教祖”。
「働くことは、誇りだ。君の汗が、未来を動かす」
ウィンク付き。
「……うわ、なんだこの清潔感……爽やかさ……やる気の化身かよ……!」
リズはその動画を観て青ざめ、マリィは無言で寝袋にくるまりだした。
「まずいです、神様。完全に“推せる信仰”として競り合ってます」
「我らの“寝る神”に……勝てる要素は……?」
「ゼロです。神様は今、ヨダレ垂れてました」
事態は深刻だった。
“寝言で世界を救う神”vs“働く姿が尊いイケメン教祖”
SNSではタグ戦争が始まっていた。
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【SNS戦争のタグたち】
#寝るだけ神最高
#労働もいいかも
#神様より顔面が強い教祖
#ぐうたら信仰見直し中
#神様アニメ化して(←なぜか両派共通)
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「神様、今のままでは、“ビジュアル信仰”で押し負けます!」
「じゃあ、俺の寝顔……イラストにして盛ってくれ……」
「盛りすぎるとファンから“そんな顔じゃない”って怒られます!!」
そのとき、マリィが意を決したように立ち上がった。
「私……やります。『寝顔美化計画』、本気で挑みます」
「え、それ俺じゃなくてマリィの寝顔を売るの?」
「違います! 神様の寝顔を“聖なるイメージ”で描くため、神殿公認イラストレーターを信者から募集します!」
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神殿よりお知らせ
『神様、もっと美しく寝かせたい』企画始動!
信者の皆様のイラストで、神の寝顔をアニメ風に盛ってください!
「……世界よ、俺を、もっと盛れ……」
神様、まさかのビジュアル強化に乗り出す。
信仰の次は、“顔面バトル”が始まろうとしていた。
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