シリアスな場面とコミカルな場面のバランスが絶妙で、飽きが来ません。
特にミヨッちの章は、ギャル語を駆使した独特の文体が際立っており、キャラクターの個性が光っています。
また、歌麿が霊界の小説投稿サイト『格黄泉』で執筆活動をしているという設定など、現実とフィクションを巧みに織り交ぜたメタ的な仕掛けも面白く感じました。
表面的にはコメディタッチのオカルト小説ですが、現代社会の孤独感や承認欲求、集団心理など、深いテーマも扱っています。鏑木教授の「人間は信じたいものを信じる」という言葉は、現代のSNS社会における情報の受け取り方にも通じる鋭い指摘だと思います。
今後が気になる作品です!
大学生の間野祐良は、幽霊を視たり声を聞いたりできるために苦労してきた。
ある日、祐良はなぜか選択していないはずの「鏑木ゼミ」に入ることになってしまう。
ここは恐ろしい噂が絶えない『呪ゼミ』と呼ばれていた……
でも、怖い話かと思ったらそうでもない!
変人と言われる鏑木准教授、准教授のためにととんでもないことをしちゃう平安貴族の幽霊、結構いい奴なヤンキーの幽霊など、個性豊かなキャラ目白押し!
こんな人(と、幽霊)たちが集まって、面白くならないわけがないのです。
ダルい人生に素敵な出会いを! 一風変わったミステリーをお楽しみください!
読み始めて、まず思ったのは——
この人、文体うますぎるでしょ!?!?
第1話、ギャル霊ミヨっちのモノローグは、もはや一種のパフォーマンスアート。
ふざけてるように見えて、「自分の“好き”を選んでいい」というギャルの哲学がぶっ刺さる。文章のリズム、語彙の選び方、読み手の乗せ方。どれもプロのそれ。
そして第2話では一転して、現代に迷う大学生の陰と空虚さがリアルすぎる。
文体は変わっても、“誰かの未練”が通奏低音のように流れていて、物語全体に静かな深みを与えている。
さらに極めつけはあの「余花記」。
もう、霊界からカクヨムをレビューするって発想が天才すぎる。
雅語×SNS×創作あるあるが融合した、まさにこの世ならぬ傑作。
おもしろい。うますぎる。
この作品がもっと読まれますように。