第34話 確認


「「「「大丈夫! ハデル」」」」


僕が目を覚ますと心配そうにライト様達がこちらを見ていた。


今見たのは夢だったのか?


いや違う……どう考えても夢とは思えなかった。


「大丈夫です! これは夢かも知れませんが、気を失っていた時に女神ユノーラ様に会っていました」


「本当? それは夢なんじゃないかな?」


「流石に私もそう思うわ! 女神に会えた神職者なんて滅多にいないもの」


「僕もそう思う」


「うんうん、お姉ちゃんは賢者だからかなり本を読んでいるけど、女神様に会えた人なんてまずいないよ。長年信仰した物がごくまれに神託という名の声が聞けるくらいだよ!」


「そう考えると夢なのかも知れませんが……」


僕がユノーラ様の鎧を纏いたい。


そう願うと、腕輪が白金の鳥へと代わり、金属の鎧に形をかえ奥の体に装着されていった。


夢のとおりだ。


しかも……急に視界が広がり360度死角なく見えるようになった。


ライト様達四人は僕の姿を見て驚いている。


「確かに夢かもしれませんが、夢で教わったとおり鎧が纏えました」


「ハデル、それ……凄く綺麗な鎧だね。だけど大丈夫なの?」


「鳥をモチーフにした美しい鎧だけど、見た感じ礼装用の鎧に見えるわ。ちゃんと強度があるのかな?」


確かに恐ろしく軽い。


重さでいうなら洋服より軽く感じる。


そう言われると不安に感じる。


「僕から見ても防具というより美術品に見えるよ」


「うん、かなり脆く見える場所があるよ」


言われてみれば、そう見えてきた。


「少し、試してきます」


浮かれていた自分が恥ずかしくなり。


僕は速足でその場から立ち去った。


◆◆◆


街から外に出て1人草原に来ている。


この辺りはゴブリン、オーク、オーガが良く出る場所だ。


そして今気がついたのだが、自分が剣をもっていない事に気がついた。


この鎧を装着した時に何処かに飛んでいったのかも知れない。


拳の所もしっかり小手のような感じに覆われているので多分、殴るようにして戦えと言う事か。


暫く、草原の街道を外れた場所で横になりながら様子を見ている。


『凄い』


簡単に言うと眠った状況なのに辺り一面が見えた状態だ。


しかも、百目とは良く言ったもので身近な場所から遠くの場所まで全部の情報が頭の中に入ってくる。


完全に見張り番を寝ながらできる状態だ。


今現在も遠くの場所にいる魔物は目視で捕らえているが、見た感じ10キロ以上先なので放置している。


今回のお目当てはオーガだ。


オーガ相手に攻撃を食らい無事なら、今後の戦いはこの鎧に頼っていけば良い。


ただ、問題なのは……もし、この鎧が額面以下でオーガの攻撃に耐えられないなら。


勇者パーティを守るなんて夢また夢になる。


ウトウトしながらそのまま見続けていると……かなり遠い場所だがオーガの群れに襲われている馬車が見つかった。


本来は1~2体位のオーガで試してみたかったけど……


仕方ない。


見てしまった以上は助けない訳にいかないよな。


僕は走り、その場所へ向かった。




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