第35話 解錠師、天災の言い分を聞く。
※本日2回更新です。
────────────────────
それから二人の
なんか以前もこんなイベントがあった気がするけど、それは別にいいや。
「……さて。じゃあ聞かせてもらおうか。キミたちはいったい何者なんだ? なぜ俺たちを襲った?」
二人を見下ろしながら俺はそう質問をした。
まぁ二人の反応からして何をしに来たのかはなんとなくわかってるんだけど、一応本人の口から聞いておきたかった。
「……何故、か。そンなこと、テメェが一番わかってると思っていたんだがな」
流石は
「ああ、モアたちがここに来たのは封印解除された
「なッ、テメェ!!」
かと思っていたら、同じく隣で拘束されているモアがフツーに口を割った。
バリオスの様子を見る限り、できるだけ情報は渡さないようにするつもりだったのだろう。
「モア! テメェなにをベラベラ喋ってやがる!!」
「いやだって! 情報吐かなかったらなにされるのかわかんないじゃないっスか! モアはイヤっスよ、こんな
「だからってそう簡単に吐く馬鹿がいるかよ!! テメェはそれでも
「今まさに敵側に寝返ってるエリスさんがいるのにそんなモンあるワケないじゃないっスか!!」
ワーワーと騒ぎ始める二人。
そうだった。いつもの変態的な言動で忘れそうになるけど、こんなでもエリスは
「っていうか一番の問題は口を割ったモアじゃなくて、ロックさんの隣に平然と立っているエリス先輩じゃないっスか!?」
「……? わたくし……???」
「テメェ、なんで『自分に問題があると?』みてェな顔してやがンだ!!」
はて? と首を傾げて惚けるエリスに対してバリオスが吠える。
そうか。二人はなんでここにエリスがいるのかを知らないんだ。正直あまり話したくはないんだけど……仕方がない。
「……わかった。じゃあ何故ここにエリスがいるのか、そしてキミたち
俺の提案に対して、これ以上無駄に言い争うのは無駄だと判断したのか、バリオスは舌打ちまじりに頷いた。
☆★☆★ ☆★☆★ ☆★☆★ ☆★☆★
それから二人に話を伺うと、今から約1ヶ月前に
10人中4人しか集まらなかったとの事でバリオスが嘆いていたが……まぁ、エリスみたいなヤツが多いのだろう。
俺でさえ手に負えないのだ。いくら世界を救う力を持つとされる
──と、それは別にいい。
だからそれは全然いい。むしろ世界平和のために頑張って欲しいとさえ思う……だが。
「……それで、なんで俺が
──その会議の中で、何故か俺のことを「
それでこの二人はいてもたってもいられずに俺を探しに来たのだと言う。
誰だそんなこと言い出したヤツ。普通に考えて俺が
「そうじゃッ! ロックが
勘違いの挙げ句攻撃までされたのだ。
いくら世界を救う使命があるからってこれは許せん! ……と思って二人に怒ろうとしたら、俺よりも先にアイザが怒りの声をあげた。
そうだ、いいぞアイザ。もっと言ってやって!
「……マジでこの餓鬼が
バリオスの視線が、俺の背後で蝶々と戯れるペロコに向かう。
「そうだよ。ペロコも歴とした
「ええっ!? まさかそこの女の子二人が!?」
モアは信じられないといった様子で声をあげた。
今はどこからどうみても美少女にしか見えないから驚くのも無理はない。
「まずいっスよバリオス先輩!
「ごめんなさいごめんなさい!!」と号泣しながら頭を下げるモア。
おい
────────────────────
※続きは12時3分に更新します。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます