第2.5話

皆様ごきげんよう、わたくしですわ。

私は今日も日課の湖の清掃活動ですの。

日課も何もこれぐらいしかやることが無いのだけれど。


私はいつも通り白くて綺麗なワンピースから防水つなぎへと着替え、神聖なる湖に体を進めた。


本当はえいって力を込めると少量の水を綺麗にできるけど自分の力でやった方が達成感を感じられるから毎回手作業ですの。

そもそもこの湖広すぎですのよ、私の力枯れちゃいますわ。


そんなこんなで私の出汁が入っている湖を清掃していたのですけれども、なんか来ましたわね。どれどれ今日はどの動物かしらー。


は?


なっ、なんですのあれ...!?

鎖の塊がこっちに来ましたわ...!

動物じゃないのがこっちに来てましてよ!

ちょっとやめて!!私のお家に近づかないで!!!


私が鎖の塊に対して意味の無い威嚇をしていると鎖の塊から手が出てきて五十円玉を置いた。


もしかしてこの方人ですの...?

じゃあこの鎖って...あ、居た。

木の隙間から顔を覗かせてこっちを見ているのが居ましたわ。握り拳をこっちに見せつけてきてますがあれは威嚇かしら?


どうやら同じ存在ではなさそうだし相手にならないから放っておきますわ。

それよりも...この鎖の量、一体この男何しでかしたらこんなに執着されるの...?

とんだクズに違いないわねこれは、それはそうと面白そうな男が来た。あれからものすごい執着されるくらいだし面白いことが起こるに違いないわ!私も着いてっちゃお。




しっかしほんとにギッチギチに縛られてるわねこの男。体に異常が出てもおかしくないはずなのだけれど、どんだけ鈍感なのやら。

ちょっと心配になるから助けてあげようかしら。

久しぶりに来てくれた人で、50円も置いていってくれたし。ほんとに悪い人なのかしらね、私は見たことしか信じないから直接判断してあげる。




どうやらこの男には仲のいい女の子がいるみたいだった、相手の女の子は...あらあら〜

この人は大変そうですわね。


そんな鎖男は初めてこの子と飲みに行くようだった、男はただただワクワクしているけどこっちに関しては悪い考えが漏れ出てるわ...隠す気がないのか隠さなくてもバレないのを知っているのか...まあ私の知ったこっちゃないわ。


先輩後輩同士の他愛もない会話をBGMに私は鎖を解いてあげるのだった。進捗ダメです、どんだけ狙われてんのよ。ビクともしないじゃない。

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