龍姫よすすめ!!

序章

四天州の四種族

かつて世界を支配しようと企んだ邪神を共に打ち倒した四種族がいた。天の神獣たちから力を受け継いだ人間たちは後にこう呼ばれる。

青き龍の力を受け継いだ龍人（りゅうじん）、白き虎の力を受け継いだ獣人（じゅうじん）、紅き鳥の力を受け継いだ鳥人（ちょうじん）、黒き亀の力を受け継いだ玄人（げんじん）。

悪鬼を打ち倒した四つの種族は悪鬼が支配していた大陸に1つの国を創った。

『四獣国（しじゅうこく）』

龍人・獣人・鳥人・玄人の四種族が共に過ごした国である。争いがなく、差別がなく、各々の種族を尊重し合う素晴らしい国だと言われていた。

しかしそう長くは続かなかった、代替わりしていくうちに四種族の関係はしだいに険悪になっていき、そのうち己が種族が最強だと争いを起こすようになった。

「富こそが全て」と玄人が言い、玄人が北に築いた国『玄国 タイダイル』

「美こそが全て」と鳥人が言い、鳥人が南に築いた国『鳥国 美鳥扇（びちょうせん）』

「力こそが全て」と獣人がいい、獣人が西に築いた国『獣国 ターガルム』

「民こそが全て」と龍人がいい、龍人が東に築いた国『龍国 龍英（りゅうえい）』

1つの国が滅び4つの国に分かれてしまった。

何時しかその大陸は天に仕えた四種族が住む大陸『四天州（してんしゅう）』と呼ばれるようになった