第4話 京極冬彦の推理

礼拝堂の横の集会室に生き残った全員が集まった。

「一連の事件の解決をします。犯人はこの中にいます。」

今回の探偵役は京極冬彦らしい。

「この事件の憑き物はこれです。」

鳥山石燕の画図百鬼夜行の戯画を見せる。

「文車妖妃という妖怪です。」

「でたぁ冬彦お得意の見立て!」

「茶化すなアリス」

「修道士ボディの件の後、夜間の見回りをする事になりました。

ご高齢のマーブルさん、子供のコナンくんと藍ちゃん、とアリスは免除

そしてその夜の四時室といわれる書写室で隠し部屋を見つけたんですね

マーブルさん」

「そうよ」

「そしてその事を友人のドリトル教授に相談された。次の晩ドリトル教授から

「犯人の狙いを少しでも攪乱させるため泊まる部屋は無作為にしよう」の提案

があった。それは全員が知っているし同意した。そうですね」

「案の定、ドリトル教授は四時室に泊まりました。目的は秘密の書庫の探索であったことは明らかです。」

「そして吊り天井のトラップに引っ掛かった。神父はこの事実は知らなかった。そうですか?」

「もちろん、正しく前の晩に報告いただけたらこのような事にはならなかった。」

「まぁこの件は現場にあったロウソク立ての蝋の種類で、

はなはだ疑問なのですがね。

アロマキャンドルが中世にありましたかね?

あったとしても薫りが残るほど鮮度が保たれるかというと・・・これはない。」

「私は教授の前の晩に泊まった1時室の部屋を調べました。

そしてこのメモを見つけた。」

「ヘブライ語、アラビア語、ラテン語、ドイツ語などバラバラですがある法則性を見つけました。」

「わたしは神主とマネージャーをしていますが古本屋でもあるのです。」

「これは本の題名です。魔女の鉄槌初版、マグタラのマリアの福音書

死海文書などなど世界の奇書ばかりです。」

「ここで教授の専攻を思い出して下さい。動物学だ。

教授はこの題名は確実に読める。ラテン語です。

動物の学名は全てラテン語です。

動物学者がラテン語が読めないのはプラム氏がフランス語を喋れないほど

ありえない。」

「教授はこの本がほしかったのでしょう「アル・アジフ」別名「ネクロノミコン」」

「このことから類推して犯人はあなたです!」

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