アルム(話・三難)

アルムは優秀な外科医だった。

そんなアルムを羨む人もいれば、妬む人も居た。


順調に仕事をこなしていたアルム。

どんどん信頼されていき、難しい手術なども任されるようになった。

けれども、アルムを妬む輩は、それを良く思わなかった。

そんなある日、アルムを妬んでいるその1人が、とある医療ミスをアルムに押し付けた。

もちろんアルムは反対した。

けれども、誰1人として、アルムの声を聞いてくれなかった。

そこから、一気に信用を失い、罵声を毎日浴び続けたアルム。

必死に耐えたのも束の間、クビにさせられてしまった。


アルムは急に何もかもがどうでも良くなった。

そして、このトンネルに副毒自殺をしに来た。

しかし、最後の最後で、死ぬのが怖くなり、薬の量を減らしてしまった。

もちろんそれで死ねるわけがない。

致死量にも満たないのだから。

無論、アルムは、死にきれず、半死半霊として、村に行き着いた。


未だ誰かを治す未練がアルムにはあった。

聞くことろ、

アルムは今日も村のどこかで、誰かを治すためにメスの手入れをしているのだとか___

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霄崎トンネル 霄崎 @23yoizaki

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