第211話 ドラゴン?

 翌日は全員揃ってドラゴン戦に挑むという訳にはいかずカナタとミレイは抜きでドラゴン戦に挑む事になった。


「2人いたら一瞬で終わりそうなので…」

と言われてしまいカナタは留守番となった。


まぁそもそも5人以上は入る事が出来ないので仕方ないのだが久々にドラゴンをボコれると楽しみにしていたカナタが残念そうにしていたので後でメンバーを変えてもう一戦位してもいいかもしれない。


そして俺、沙月、ソフィア、カレン、サキでドラゴンに挑む事になったのだが俺はとりあえず後方で待機でとりあえず前衛でソフィアとカレンが当たる事になった。


「いきます!」

開始早々カレンが前に出て跳躍で相手の影と重なり影操作を使いドラゴンの動きを封じていた。

『影操作』は自身の影を操ったりする事が出来るスキルなのだが相手の影と自分の影を重ねる事で相手の影に干渉することができる。


相手の影の動きを阻害することでそれは本体にも影響するのでこれでドラゴンは自由に動く事が出来なくなった。

まぁそれでも体格差が大きすぎるので阻害出来る時間はあまり長くはないのだが…。


身動きが取れなくなったドラゴンが次に取る行動はブレスなのだが吐こうとした口をソフィアが『重力操作』で潰してドラゴンは自身にダメージを受けた。


ブレスの余波から避ける為にカレンはすでに跳躍で回避済みだ。


重力操作は文字通り重力を操作する事ができる。

自身の回りの重力を軽くして速くなったり相手の動きを阻害したりできるのだが…

「効果範囲が狭いんですよね…」

ソフィアがぼやく…。


効果範囲が狭い為、まだピンポイントでしか使えないのが悩みらしい。

しかも効果時間は短い。

そのせいでこの前の模擬戦闘では俺相手にそもそも当てる事ができなかった。


そして跳躍で背後に回ったカレンが三節棍をドラゴンへと叩き込んだ。

『不意打ち』のスキルの乗った攻撃は強力でドラゴンはダメージで怯む。


そこに沙月がアイテムボックスから出した大量の鉄球をドラゴンにサイコキネシスで飛ばす。

「これやりたかったんですよね」

大量に飛んでくる鉄球によってさらに怯むドラゴン。


「武器が溜まったら武器でやりたい所です」

と言っている沙月を見て。

どこの王様ですかね?


さてそこに準備してましたと言わんばかりのサキの魔法が飛ぶ。

すでに風魔法は雷撃魔法を使えるようになったみたいで雷がドラゴンに当たりドラゴンが雄叫びを上げてその場に倒れ込む。


端から見てるとオーバーキルに見えるのだが…まぁ俺とカナタだったら数撃で倒せる訳だから特攻スキルの強さを再認識する。


そこにソフィアが『鬼化』して飛び上がりそのまま落下速度を乗せて蹴りを叩き込んだ。


そしてドラゴンは霧散した。


「なんだかんだいって封殺したじゃん」

当初は危なくなったらお願いしますと言われていたのだがそんな様子を微塵もなく文字通り圧倒してしまった。


「あのドラゴンがこんな簡単に…」

サキが衝撃を受けているが一番ダメージが入ったのはサキの魔法だったと思われる。

まぁあの鉄球連打も相当ダメージが入ったと思うが…。


「しっかりダメージが入った感じがして楽しかったです!」

カレンとしては歯応えのある相手というよりそもそもまともにダメージを入れるような敵との戦いが初めてだったこともありかなり楽しそうだった。

姉と一緒でちょっと戦闘狂の節がある。


「ドラゴン戦が出来るようになるなんて…」

ソフィアは感慨に浸っているようで天を仰いでいた。


「これで全員21階層にいけるようになったのでいきましょうか」

沙月の言葉に従い次の階層へ向かう。


そこは本当に迷宮といった感じになっており石壁によって隔たれ迷路のようになっているようだった。


そこにはカナタとミレイがすでに待機していた。

「早かったな」

「俺が手を出すまでもなく封殺してたよ」

「それじゃ私が行っても仕事はなしか…」

残念そうなカナタだった。


「さてここからは3人で探索といきますか」

そういってカレンが俺の腕を掴む。


その様子にソフィアを除く全員から鋭い視線が飛ぶがカレンはどこ吹く風だ。


俺を引っ張り迷宮を進んでいくカレン。

「ちょっ待ちなさい!カレン」

そういって後を追うミレイ。


「あれくらいの積極性が必要なんでしょうか…」

沙月がぼそりと呟く。

「私の年であれをするのはなかなか勇気が…」

「3年分の年の差ギャップがありますからね…あれくらいは平気なのかもしれません」

沙月とサキは危機感を持っていたが有効打が思いつかずにいた。


「アレは私の柄でもないからな…まぁ別の方法でアプローチ考えよ」

と前向きなカナタだった。


そんな3人を置いて迷宮を進む。

「待ちなさい、道はわかってるから!」

ミレイが俺達に追いつき先導する。


地図スキルのおかげで一度突破したフロアは道順がわかる為、こういうフロアでは非常に役に立つ。


しばらくするとゴーレムが出現した。

「なるほどでかいな」

迷宮内は縦横3mほどでの広さしかないのだがそれをほぼほぼ埋め尽くさん限りの大きさだった。

そしてまずはひと当てと思い俺が前に出る。


ゴーレムは腕を前に突き出し俺に攻撃してくるが

「そんな遅さで当たるかよ」

ヒョイッと紙一重で躱しそのままゴーレムに一撃を入れる。

ゴーレムの身体は崩れそのまま態勢を崩した。

「さすがの頑丈さだな1撃じゃ倒せないのか!」

俺は少し嬉しくなりながらゴーレムの突き出した腕に向かい蹴りを放つ。

腕は根本から砕け、ゴーレムのこちらに攻撃をしかけようともう一つの腕をこちらに突き出すが…それを受け止める。


「力もなかなかだな、まともに喰らえばそれなりに痛そうだ」

受け止めた拳の力は受け流したもののそれなりに反動が残ったので力もある程度把握できた。


そこに背後に回ったカレンが三節棍で一撃を与えた所でゴーレムが霧散した。


「ナイス」

「独り占めはダメですよ」

そういってカレンとハイタッチをした。

強さはある程度把握できたのでこのままどんどん進んでいこう。


ちなみにゴーレムの持ってるスキルでパッと使えそうなのはほとんどなかったので仕方なく土操作を選んだのでとりあえず覚えられるようにそれなり使っていこう思う。

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