――気づけば私は教室の隅で立っていた。そこに立つのは、親友だった蒼人、そして小学生の私自身だった。校舎の木の匂い、蝉の鳴き声、黒板の音。全てが懐かしくて、ちょっとだけ嬉しくなってしまった。蒼人のことを思い出したからだろうか。――気づけば私はベッドの上で目を開けていた。また彼と喧嘩しちゃってたっけと思いながら、彼に電話をかけたのだった。昨日はごめんね。これは、過去を思い出しながら現在と向き合っていく、少し不思議で、少し切なくて、とびきり温かい青春ストーリー。
過去の自分との対話を通じて、喧嘩の本質と「素直になること」の大切さを描いた温かい物語。懐かしさに満ちた情景描写と、幼い自分との優しいやりとりが良いと思いました。
すごく面白かったです!私好みの切ない作風