私は次のお休みでいいよって言ったけれど


「13歳のお誕生日はその当日に祝ってあげたい」ってお父さんもせつ子さんも言うから……


 私は学校に居る時からワクワクしていた。


 今日、お父さんが居る席でもう一度プロポーズするんだ!!

『ママになってください。私が生まれた時と同じ様に13歳のお誕生日にもう一度ママを持たせてください』って


 私はせつ子さんに渡す為の小さいけど素敵な花束を花屋さんから受け取って、大きめの巾着に隠し持ってウチへ帰った。


 ウチのドアを開けると、とたんに美味しそうな香りが私を出迎えた。


 私の為にせつ子さんは仕事を休んでお誕生日会の準備をしてくれていて……いつも三人で食事するリビングダイニングのテーブルは素敵なディーナー席!!


 こんなにまでしてくれるせつ子さんをパーティが終わった後、ひとりお家へ帰すなんて絶対にできない!!

 何が何でも引き留めてみせる!!

 お父さんにも頑張ってもらわなきゃ!!


 そう、お父さんができなきゃ、せつ子さんに抱き付いて……私が一緒に寝てもらうモン!




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