窓際の月の光の当たる場所 あの子と会える穏やかな夜

夜はプライベートな時間だと思うのです
会社や学校などの社会から解放されて、夜が深まるにつれてパーソナルスペースも広がっていきます
そんなとき、夜を一緒にいられる人は、心から許されていることでしょう

限定条件によって、彼女に会えます
月の光なんて外に出ればどこにでも……と思ったのですが、案外見つからないものなのですね
とくに人の多い場所なんて建物がたくさんあるから、光が届きません
でもね、人は会いたいって気持ちだけで、どこへだって行けるのです
「彼女をとても愛している」ではなく、たんに「会いたいから」だけで夜を求めているような印象を受けました
彼女といる夜が特別で、たやすく手放したくない
だけど、別れがやってきます
「苦労してまで会う関係ではない」からです
この認識が、少し寂しいです

特別な夜は終わりを迎えても、ふとよみがえる
大切な思い出として残っている
夢心地な世界観がとても素敵です

その他のおすすめレビュー

八幡西県研究室さんの他のおすすめレビュー1,341