第22話 驚くじゃろ!!

「ハク〜!どこにいるんだー!」


 現在夜の11時。ハクが外に出てかなりの時間が経った。しかし、家で待てども待てども一向に帰ってくる気配がしない。

 こうなってくると流石に心配だ。ハクは気分屋だから突然フラッと街に出て気づいたらお菓子を咥えて家に帰ってくることはよくある。……だが、ここまで遅くなることはなかった。

 リザさんやリルは大丈夫だと言うが、この世に『絶対』という言葉はない……だからこそ俺はハクを迎えに行こうとハクの首輪に付けているGPSを辿ってここまで来たのだが……


「はぁ、こういう時のために念の為首輪にGPSを付けていて良かった……。それにしてもまさか新宿のダンジョンに来ていたなんてな……」

 

 ダンジョンとはかなり特殊な様で、厳密には俺たちの住む世界から異空間、いわゆる異世界というところに繋がるらしい。だからダンジョンの中に入った後はGPSが反応しないのだ。

 まったく……ダンジョンには俺たちの散歩コースとは比べものにならないくらい怖いモンスターがいるというのに……何事もなければ良いが……。


「ハクーー!出ておいでーー!」


 そうして俺はハクを探しながら下の階へと向かうのだった。



♢♢♢



「ん……あ、れ……?」


「おー起きたか?」


 ハルにもじゅーすを飲ませた。

 良かった。ちゃんと意識を取り戻したようじゃな。


 こっちは先ほどのひまわりよりは軽傷だったためじゅーすを使う必要はないかと思ったのじゃが……まぁ、しかたないじゃろう。

 はぁ、こうなるならもっと家からじゅーすを持ってくればよかったのぉ……。


 まさかワシとしたことが都会という新鮮な場所に魅了されて散歩してしまうとは…… このワシを長時間魅了するなんて……都会とはなんて恐ろしいところなのじゃ……。

 まぁ丁度良いタイミングで現場に来れたから結果オーライというやつじゃな!

 だが、途中じゅーすを5本くらい飲んでしまったからのぉ——あれ、まだワシの分はあったかの……?


 そう思って手提げの中のじゅーす用部屋を漁るが、じゅーすの瓶らしき感触が無い。もしやと思って実際に目で見て確認するが、


 なっ!?もう……無いじゃと!?そ、そんな……。


「あ、あの……白猫さん、ですよね……?」


「ばかものっ!」


「あいたっ!なんでぇ……?」


 ハルの頭を軽くチョップした。……決してワシの最後のじゅーすを奪いおってッ!とかそういうのではない。本当じゃ……本当じゃ!

 ……ただ、


「なんでワシらに助けを求めなかったのじゃ!」


 そう、ワシが言いたいのはどうしてワシらに助けを求めなかったのか。ただそれだけじゃ。……確かにあの時はまさかこんな形で再会するなんて思わず、連絡先を渡していなかったことはワシに非がある。じゃが、だとしてもハルほどの知名度、人脈ならばこうなる前になんらかの方法を取ってワシらにまた接触できたはずじゃ。

 そうすればわざわざワシが魔力を辿って寄り道することなく、なんなら誰も傷つくことなく解決できるはずじゃった。


 しかも、


「挙げ句の果てになぜわざわざ自分を売る選択肢を取ったんじゃこのド阿呆め!」

「いたいぃ〜」


 またまた頭をチョップする。

 どうせあるじに助けられたんだからまた迷惑をかけるわけにはいかぬとでも思ったのじゃろう。それにワシもあの後に『あるじのことはまだ他の者達に言わんでくれると助かる』と言ってしまったからの、ワシにも非がある。それはわかっておる。

 だが、問題はそこではない……。


「ワシらが助けを求めただけでキレるとでも思ったかッ!」


「あ、そ、それは……」


「はぁ、わかっておる……ワシがあの時かっこつけ——仕方なく魔力で脅したからおぬしの行動は致し方ないものじゃ。じゃが言ったであろう、『これからもよろしく』と」


「え、あれってそういう——」


「あのぅ、私まったく状況が理解できていないのですが、あなたは誰ですか……?ハルちゃんの知り合い?」


「あっ……あ〜、そうか、そうだったの、まずはそこからじゃな……」


 うーむ、どう説明しようかのぉ……。正直一から全てを説明するのは面倒じゃ。なぜならワシははやく家に帰りたい……。帰ってお風呂に入った後じゅーすを飲み、ご飯を食べたい。そしてふりーち3週目に突入したいのじゃ!

 それに帰りまでのじゅーすがないからのぅ……まぁ、よいか。


「うむ、ワシはハク。ハルの友達じゃ」


「なるほど!ハルちゃんのお友達の方なんですね!」


「白猫さん……ハクさんっていうんですね」


「あれ?ハルちゃん?」


「あぁそうじゃった。ハルには言ってなかったの……まぁ良い」


「それに白猫さん……?え?え?どういう状況——」


「まぁ良いじゃろ。詳しい話は後にして、とりあえず今はおぬしらの今の状況についてじゃ」


「それは……」


 おっと、ワシがそう話を変えた瞬間わかりやすくテンションが下がりよった。ひまわりはただ落ち込んでおるだけじゃが……ハルは重症じゃな。その話に触れようとしただけで泣きそうになっておる。どうせ自分のせいでとか思い出しておるのじゃろう……。そして今なんとか助かったとして今後どうやって疑惑を晴らしていこうと考えておるのじゃろう。

 じゃが、その落ち込みはワシにとってはプラスじゃ!


 クックック、そんな限界まで落ち込んだ状態でこの映像を見たらどんな反応するんじゃろうなぁ……!


「……ハクさん?」


 おっといけない。少し笑みが溢れておった……。まぁよい。


「お主ら、こ〜れな〜んだ?」


「え?」


「ス……マホ?」


 クックック、まだ何が何だかわからないという状況じゃな?あぁ、楽しみじゃのぉ!!きっとこれを見たら『どうやって!?』や『これなら……!』といった良い反応をしてくれるじゃろう……。


 さぁ、とくとご覧あれじゃ!




—————————————————————

あとがき


Q,『じゅーすはどんな味するの?と質問が来てますヌッコ様』


ヌッコ「ん?どんなって……おいしい味じゃ」


Q,『……逃げましたね?味の描写どうすればいいかわからず逃げましたね?』


ヌッコ「……そんなことは」


Q,『逃げましたね?』


ヌッコ「」


僕「」



こんな感じであとがきで質問コーナーとかアリかなって……


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