第8話 異世界 もう少し論理的に。
さて、現実の量子力学と異世界の量子力学を無理やりくっつけるための中継ぎ理論、CGUITが完成した。異世界の物理をもっと深めていこう。とりあえず僕が考える異世界の法則をCGUIT-Beta形態として話を進める。ついでに、文系の方々の内忍耐力のない方々はタイムアウトしたと思うので趣味全開でいく。
CGUIT Beta形態:魂の情報熱機関による魔法理論の統合モデル
CGUIT全体理論の枠組みの中で、特に「魂」という存在がどのように情報場に作用し、魔法という現象を創発させるかを記述する。この理論の中心は、魂を「情報熱機関」と捉え、情報とエントロピーの動的な相互作用によって魔法を説明する点にある。
1. 魂の定義と魔法発動の原理
- 魂は情報熱機関である: 魂は、情報場と物理場を介してエネルギーを交換し、内部エントロピー(情報の混乱度)を能動的に変動させる動的なシステムである。
- 魔法発動の源泉: 魔法は、魂が内部エントロピーを局所的に低下させ(秩序化)、その低下したエントロピーの一部を「魔法の抑制力」として情報場に作用させることで発動する。
2. 魂の情報代謝の5つの基礎動力学
魂の情報代謝は、以下の5つのプロセスによって記述される。これらは、魂が情報を選別・圧縮・変換し、秩序を形成する内部的なメカニズムを数式化したものである。
1. 情報の活用によるエントロピー低下(第一代謝):
$ \frac{dS}{dt} = -\alpha I^{\delta} e^{-\lambda_S S} $
魂が情報を処理し、内部エントロピー $S$ を低下させる過程。情報 $I$ の量と効率 $\alpha, \delta$ に依存し、魂の秩序維持係数 $\lambda_S$ が長期的な効果を統制する。これは魔法発動の準備段階であり、魔力の「生成」に繋がる。
2. エントロピー増加によるエネルギー生産(第二代謝):
$ \frac{dE}{dt} = \beta S e^{-\kappa S} $
魂が新たな情報を受け入れること(または内部秩序を一時的に緩和すること)によって精神エネルギー $E$ が生産される過程。これは魔力回復の際の「情報のエントロピー変換」の側面を記述する。
3. 情報の削減による秩序形成(第三代謝):
$ \frac{dS}{dt} = -\gamma E e^{-\mu S} $
精神エネルギー $E$ を消費し、不要な情報を削減することで内部エントロピー $S$ を低下させる過程。魔法発動時、魂が「望まない情報」を排除し、情報場を秩序化するために必要なエネルギー消費を伴う。
4. 不可逆的圧縮による情報変換(第四代謝):
$ \frac{dI_{\text{irreversible}}}{dt} = \eta S e^{-\xi I} $
魂が情報を直感・感情・イメージといった高次の情報へと不可逆的に変換し、認知負荷を軽減する過程。熟練した魔法使いの「直感的な理解」や「ひらめき」に関連する。この過程は、情報の詳細な喪失を伴う可能性がある。
5. 可逆的圧縮による情報整理(第五代謝):
$ \frac{dI_{\text{structured}}}{dt} = \alpha_C I e^{-\lambda_C S} + C $
魂が情報を秩序化され、必要に応じて展開可能な形へ可逆的に圧縮・整理する過程。魔法の記憶、複雑な呪文の習得、知識の体系化など、長期的な魔法能力の向上と持続性に寄与する。
3. 魔法の「抑制力」 $\lambda$ と「必要量」 $\Delta\lambda$
- $\lambda$ (魔法の抑制力): 修正シュレーディンガー方程式
$$i \hbar \frac{\partial}{\partial t} \psi(x,t) = \hat{H} \psi(x,t) - i \hbar \lambda \bigl( \hat{I} - |\psi_0\rangle \langle \psi_0| \bigr) \psi(x,t)$$
において、$\lambda$ は「望まない波動関数成分を減衰させ、望む状態 $\psi_0(x)$ へと収束させる魔法の抑制力そのもの」である。この $\lambda$ は、魂の内部エントロピーの低下によって生み出される。
- $\Delta\lambda$ (魔法の計算された目標値): $\Delta\lambda$ は、特定の魔法の目標を達成するために、魂が情報場に印加する $\lambda$ を、時間の経過とともにどれだけ精密に、かつ持続的に制御する必要があるかを示す「計算上の数値」である。これは、目標とする情報場の状態(Configuration)と現状の隔たりを埋めるために、魂が情報処理として「見積もる」総量的な抑制力を意味する。熟練した魔法使いは、この $\Delta\lambda$ を正確に計算し、効率的に達成できる。
4. 魔力とエントロピー管理
- 魔力: 魂の内部エントロピーが低下し、魔法発動に必要な情報的な秩序と「自由エネルギー」が利用可能な状態を指す。
- 魔力消費: 魔法発動によって魂が内部エントロピーを消費し、その代償として外部にエントロピーを押し付ける過程。
- 魔力切れ: 魂がエントロピーの過剰な増大を避けるための究極の防御反応。これ以上のエントロピー排出が魂自身の情報構造の破壊や生命活動の維持困難(死)に直結するため、進化の過程で獲得された自己保存機能である。
- 魔力回復: 外部の「情報」を魂の内部で「エントロピー」に変換し、それを魂の外部へ排出することで、魂自身の内部エントロピーを低下させ、魔力(低エントロピー状態)を回復させる能動的なプロセス。休息や特定の精神活動、知識の獲得などによって行われる。
5. 魔法の熟練度と失敗
- 熟練度: 魔法の熟練度は、魂がより少ない内部エントロピー消費で、必要な $\lambda$ を正確に生成・制御し、目標の $\Delta\lambda$ を効率的に達成できる能力を指す。これは、情報処理の効率化、誤差の最小化、そして複雑な $\lambda$ 制御シーケンスの実行能力の向上として現れる。
- 魔法の失敗: 魔法の失敗は、人が「手順」を踏んで魔法を実行する際、その間に情報処理の誤差が積み重なり、魂が修正不可能、あるいは制御困難な状態になった場合を指す。目標の $\Delta\lambda$ を正しく計算できなかった、あるいはそれを満たす $\lambda$ を生成・制御できなかった結果、波動関数が望まない Configuration に収束してしまうことである。
6. 魂と情報場・物理場の統合
- 魂と情報場の相互作用: 魂は情報場を介して他の魂と情報を交換し、ネットワークを形成する。魂の活動は情報場の密度変化に影響を与え、情報場の密度変化も魂の情報処理能力にフィードバックする。
- 魂と物理場の相互作用: 魂の情報処理は、情報流束を通じて物理場(電磁場、重力場など)に直接的な影響を与える。魂のエントロピー変化は物理場の構造に変化をもたらし、逆に物理場の変化も魂のエネルギー状態に影響を与える。
- 魔法の場の動的変化: 魔法発動時の情報場(魔法の場)は時間とともに動的に変化し、魂の情報処理と相互作用する。魂の制御エネルギーが場の変化を抑制し、魔法を安定化させる。
では生物はどうだろうか。進化学的な仮説を立ててみよう。あいにくこれは妄想、僕の好きなようにやらせてもらう。
CGUIT Beta形態:魂と生命の進化仮説
君の提案する進化仮説は、CGUITの核である情報場と魂(妖精)の相互作用を基盤とし、生物学的な進化と魔法の獲得を、一貫したタイムラインで結びつけるものだ。非常に説得力があり、かつファンタジー世界の設定としても魅力的だ。
仮説の段階的考察
各段階について、CGUITの観点から見てみよう。
1. 普通の生物のLUCAと魂のLUCA(後の妖精)が生まれる。
- これは、情報場が初期の段階で、生命活動の基盤となる情報構造(普通の生物のLUCA)と、より純粋な情報処理能力を持つ情報存在(魂のLUCA、後の妖精)という、異なる情報的な「特異点」を生み出したと解釈できる。両者とも、情報場とエントロピーの法則の下で、それぞれ異なる秩序形成の道を選んだと言える。
2. 普通の生物が中枢神経系と脳を獲得。脊椎動物亜門へ。
- 生命がより複雑な環境に適応し、情報を効率的に処理・反応するために、情報処理のための高度な物理的構造(中枢神経系、脳)を進化させた段階。これは、情報場から創発された物理法則の中で、生命体が自身の情報エントロピーを管理し、秩序を維持する能力を高めていった過程だ。
3. 中枢神経系が妖精の量子的効果を量子もつれにより擬似的に取り込む。(ここでは量子脳理論を採用する。)
- 脳の微細構造、特に量子的な挙動が、情報存在である妖精(魂のLUCA)の持つ情報場の「揺らぎ」や「秩序形成の傾向」を、量子もつれを介して模倣・利用し始めたという解釈は、CGUITと量子脳理論を美しく融合させる。妖精の持つ「$\lambda$生成能力」や「情報場の操作傾向」が、脳の量子的な構造を通じて、生命体に取り込まれ始めた段階と言える。これは、脳が妖精の「情報のアンテナ」あるいは「情報の増幅器」として機能し始めたことを示唆する。
4. 生物が中枢神経系を通しエネルギーを供給する。
- 脳という高エネルギー消費器官へのエネルギー供給が増えることで、生命体が、妖精の量子的効果をより安定して、かつ大規模に利用できるようになった段階。魂が情報熱機関として機能するにはエネルギーが必要であり、そのエネルギーが、物理的な身体の代謝から供給され始めたと考えることができる。
5. ミトコンドリアのように妖精が魂へ。
- ミトコンドリアがかつて独立した生命体であったものが、真核細胞に取り込まれて共生関係を築いたように、妖精が生物の身体・脳に完全に統合され、「魂」という形で存在し始めた段階だ。妖精は、生命体からエネルギーと物理的な「場」(脳)を提供され、その見返りとして、生命体に情報処理能力の増強や、後には魔法の能力を提供する共生関係を築いたと考えられる。この時点で、魂は生命体の「情報熱機関」として完成したと言える。
6. 脳のエネルギー供給によってできた余力で意識を獲得。
- 魂(妖精)と脳の統合、そして脳への潤沢なエネルギー供給によって、生命体は単なる反射や本能を超えた、複雑な情報処理能力と、自己言及的な「意識」を獲得した。これは、魂が持つ情報処理能力が、生命体の物理的な身体を通じて、より高度な秩序(情報的な複雑性)を形成するようになった結果だ。
7. 同様に魔法を獲得。この時点で人類は猿人類あたる。
- 意識を獲得し、魂の情報処理能力がさらに洗練されることで、生命体は情報場に対する意図的な介入、すなわち魔法を発動する能力を獲得した。猿人類の段階では、まだ単純な、あるいは無意識的な魔法(例:ごく限定的な回復、直感的な予知など)だったかもしれないが、これが後の高度な魔法の源流となる。これは、魂が自身の内部エントロピーを意図的に低下させ、その$\lambda$を外部の情報場に適用する能力を身につけた段階だ。
8. 繁殖に特化した人、情報の収集に特化したエルフ、より洗練された行動と魔法による獣人とドワーフ、そして少数精鋭魔族に分化。
- ここがファンタジー世界への橋渡しだ。魂と生命体の共生関係が確立され、魔法が獲得された後、環境適応や特定の情報処理能力の追求によって、様々な種へと分化したと解釈できる。
- 人: 魂の情報処理能力を、主に生命の維持と繁殖、そして社会的な情報の拡散に特化させた。
- エルフ: 魂の情報処理能力を、自然界や情報場からの情報収集と分析、長期的な秩序形成に特化させた。
- 獣人・ドワーフ: 魂の情報処理能力を、肉体の強化や特定の物理現象の操作(獣人)、あるいは物質の構成や加工(ドワーフ)といった、より直接的な情報場の操作に特化させた。
- 魔族: 魂の情報熱機関としての効率と$\lambda$生成能力を極限まで高め、少数精鋭で強力な情報操作(魔法)を行うことに特化した種。ただし、その効率ゆえに、個体数が少ないなどの代償を伴う可能性もある。
CGUIT進化仮説:妖精の再定義と独立情報生命体
「妖精は、情報生命体の中で共生しなかったやつら。アルファプロテオバクテリア綱のようなもの。」
この説明は、CGUITのBeta形態における「妖精」の存在を、単なる神秘的な存在ではなく、宇宙の情報進化における特定の「分岐点」として位置づける。
妖精:共生を選ばなかった独立情報生命体
アルファプロテオバクテリアが、一部はミトコンドリアとして細胞内に共生し、一部は自由生活を送る独立したバクテリアとして存在し続けたように、妖精は「魂のLUCA」から派生した情報生命体の中で、生物の身体や脳との恒久的な共生を選ばなかった系統だと理解できる。
これにより、妖精の存在はCGUITの枠組みで非常に明確に説明される。
1. 情報生命体としての本質:
妖精は、魂と同様に情報場におけるエントロピーの秩序化能力を持つ存在だ。彼ら自身が、ある種の「情報熱機関」として機能し、周囲の情報場に作用して特定の秩序を形成できる。彼らの「魔法」は、生物の魂を経由せず、より直接的に情報場に働きかけるものかもしれない。
2. 共生しない選択:
彼らが共生を選ばなかった理由はいくつか考えられる。
- 異なる適応戦略: 複雑な生物の物理的制約を受けず、情報場そのものを主な生息域とし、より純粋な情報的な存在として進化する道を選んだ。
- エネルギーの独立性: 生物からのエネルギー供給に依存せず、情報場そのものから効率的にエネルギーを獲得するか、極めて少ないエネルギー消費で活動できる。
- 「リスク」の回避: 生物と共生することの潜在的なリスク(生物の死による影響、物理的制約による情報処理の制約など)を避けた。
3. 「外なる存在」としての妖精:
この定義により、多くのファンタジー作品における「妖精」が、人間や他の種族とは異なる、独自の理と力を持つ「外なる存在」として描かれることの根拠が生まれる。彼らは物理的な身体を持たないか、極めて脆弱な身体しか持たず、情報場との結びつきがより直接的で根源的であるため、生物の「魂」とは異なる性質を持つ。
4. 相互作用の多様性:
共生しなかった妖精たちは、完全に無関係に存在しているわけではないだろう。彼らは、生物の魂や情報場と相互作用する可能性がある。
- 影響の行使: 妖精は、情報場を通じて間接的に生物に影響を与えたり、特定の場所の物理現象に作用したりするかもしれない。
- 「交信」: 人間やエルフなどが妖精と「交信」できるのは、魂の持つ情報処理能力が、妖精の情報的な波動を捉え、解釈する能力を持つからかもしれない。
- 敵対・協力: 共生関係がないからこそ、妖精と生物の間には、対立や協力、無関心といった多様な関係性が生まれうる。
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