第20話 香澄と凛子⑳
やがて唇を離すと、そこには銀色に輝く糸が伸びていました。
そんな光景を見て恥ずかしくなりながらも私たちは笑い合います。
そして、もう一度キスを交わしてから抱きしめ合いました。
しばらくして満足したところで、お互いに離れます。
「凛子、朝食食べている最中だったね、どうする?」
そう尋ねると、彼女は恥ずかしそうにしながら、
「食べる」
と答えましたので、私は再び席に着きました。
そして、再び食事を摂るのですが、その間もずっと手は繋いだままでした。
食べ終わると今度は二人で食器を片付けてから身支度を整えます。
お互いに服装は今までとは違うものですし、
髪型も同じにしてありますが違和感はありません。
なぜなら元々似ている存在だったからです。
それから家を出て駅に向かいました。
電車を待つ間もずっと手を繋いでいたのですが、
周りからの視線を感じる度にドキドキしてしまいましたが、
それでも手を離すことはありませんでしたし、
むしろ強く握りしめていましたので彼女もそれに応えてくれたのです。
やがて電車が到着し乗り込むと席に座りましたが、
そこでも手を繋ぎ続けますし、
時折見つめ合ったりすることもありましたが、
それでも決して離そうとはせずそのまま目的の駅に
着くまでそうして過ごしました。
そして、改札を抜けると、目的地のショッピングモールまで歩いて行きます。
その間もずっと手を繋ぎ合ったままでしたが、
それでも私は彼女と恋人として過ごせることが嬉しかったですし、
何より幸せを感じていましたから問題ありませんでした。
そして目的地に着き中へと入ると、店内には沢山の人々がいました。
また、様々なお店もあったので、どこに行こうか迷ってしまう程です。
なので私達は適当に散策していくことにしました。
そうすると、ふと目に留まったのはアクセサリーショップでした。
中に入ると、そこには多種多様なジュエリーがありましたので、
彼女と一緒に見て回りました。
そして、気に入った物を見つけた私は早速購入しました。
そのネックレスを付けてあげる約束をしますと、
彼女も喜んでくれましたので私も嬉しくなりました。
その後もしばらく買い物を楽しみましたが、
やはり最後はデザートを食べる為にカフェに行きました。
注文したケーキセットが運ばれて来ると早速食べ始めますが、
どれも美味しかったので二人で感動していたのです。
その後、満足するまで食べ尽くした私たちは店を出ました。
その後もいくつかのお店を見て回りましたが、
その間もずっと手は繋いだままでした。
そして帰り際に私は彼女にこう言いました。
「また来ようね」
すると、彼女は嬉しそうな表情で頷いてくれましたので、
私も嬉しくなりましたし、何より幸せを感じていました。
そんなある日のこと、彼女が私にこんなことを聞いてきたのです。
それは、キス以外で気持ち良くなる方法についてだったのですが、
それに対して私はこう答えました。
「そうだね~、例えば一緒にお風呂に入ったりとか? あとは添い寝したりとかかな?」
そう言うと彼女は驚いた顔をしていたのですが、それでも興味があるようで質問してきました。
「それ以外にもあるよね?」
私はそう聞き返すと彼女は少し照れくさそうな様子を見せた後、
小さな声で言ったのです。
「……エッチなこと」
と、恥ずかしそうにしながらもしっかりと答えてくれたので安心したのですが、
それでもやはり恥ずかしいのか顔を真っ赤にして俯いてしまいました。
しかし、それでもなお期待に満ちた目でこちらを見つめてくるので、
私は意を決して行動に出ることにしたのです。
その方法とは……つまりこういうことなのですが、
要は直接触れ合うような行為をすればいいということなのです。
なので、まずは軽いスキンシップから始めることにしました。
具体的には手を繋いだり腕を組んだりすることから始めました。
その次にキスをしたり抱きしめたりするのですが、
それだけでは足りずさらに深い関係を求められてしまったのです。
そこで私は覚悟を決めましたし、何より彼女のために頑張ることにしたのです。
そして、私たちは体を重ね合い、一つになりました。
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