[25]: 追われる影、そして運命の再会
魔力の痕跡を辿っていくと、俺たちは王都のはずれにある寂れた倉庫街にたどり着いた。
月明かりだけが頼りの暗がりを進んでいくと、前方の倉庫から微かに物音が聞こえてくる。
(ビンゴ。ここがアジトか)
俺がニヤリと笑った瞬間、その倉庫の扉が勢いよく開き、中から一人の少女が飛び出してきた!
フードを目深にかぶり、必死の形相でこちらへ向かってくる。
そして、その後ろからは見るからに悪人面の男たちが数人、武器を構えて追いかけてきている。
悪党A「待てコラァ! 逃がすんじゃねえぞ!」
悪党B「お嬢ちゃん、大人しく捕まれば痛い目は見ねえよぉ?」
(おいおい、いきなりクライマックスかよ)
少女は俺たちの姿に気づくと、一瞬足を止めたが、すぐに俺の背後に回り込んで隠れようとした。
少女「た、助け…!」
その声、どこかで聞いたことがあるような…?
フードが僅かにめくれ、月の光に照らされたその顔を見て、俺は確信した。
俺「やっぱりお前か」
宴の席で見かけた、あのフードの少女だった。
そして、彼女の髪には、俺が拾った銀細工の髪飾りが…片方だけ無くなっている。
追ってきた悪党どもは、俺たちの存在に気づき、ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべた。
悪党リーダー「なんだぁ? お仲間か? ま、ちょうどいいや。まとめて始末してやるぜ!」
俺「…寝言は寝て言えよ、三下ども」
俺は一歩前に出て、少女を背にかばうように立つ。
俺「お前ら、その子に何しようとしてたんだ? 詳しく聞かせてもらおうか」
最強の主人公、新たなヒロイン(候補)を華麗に救出!
この展開、テンプレだけど燃えるぜ!
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