[24]: 出動! 最強ご一行様、捜査開始!

早速、俺たちは事件の調査を開始した。

セシリアが騎士団から集めた資料によると、被害者は皆、夜間に一人でいるところを狙われているらしい。

目撃情報もほとんどなく、まるで煙のように消えてしまうのだとか。


セシリア「犯人は人攫いに長けた盗賊団か、あるいは…何らかの魔術を使う者の可能性が高い」

リリアーナ「魔術…ですの?」

俺「ふむ。まあ、実際に現場を見てみないことにはな」


俺たちはまず、最後に被害者が出たという路地裏へ向かった。

日が落ちて薄暗くなった路地は、確かに何かいわくありげな雰囲気が漂っている。


セシリア「ここで何か手がかりが見つかればいいのだが…」


騎士団の連中が既に捜査したのか、特に変わったものは見当たらない。

と、その時。


俺「ん? これは…」


地面に、ほんの僅かな魔力の残滓を感じた。

非常に微弱だが、間違いなく魔術が使われた痕跡だ。

しかも、かなり特殊な系統の魔術だな。転移系に近いか?


俺「犯人は魔術師で確定だな。それも、かなり高度な転移魔術の使い手だ」

セシリア「なっ…!? なぜそれが分かる!?」

俺「んー、まあ、なんとなく?」


俺のチート能力の一つ、『全属性魔力感知EX』がビンビンに反応してるからだ、なんて言えるわけもなく。

適当にごまかしておいた。


ミリア「リュート様、すごいです…!」

リリアーナ「これで犯人に一歩近づきましたわね!」


まあ、犯人の居場所も大体見当はついてるんだけどな。

この魔力の流れを追っていけばいいだけだし。

簡単すぎてあくびが出そうだぜ。

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