ダンジョン逆転録!劇的転落人生お嬢様の成り上がり〜スキル【ツインテドリル】でダンジョンの魔物を穴だらけにしますわ!!〜

四熊

借金一兆円令嬢

豪華キララの華麗なる転落人生

 この世界にダンジョンが生まれたことで世界中の国がそのダンジョンから取れる資源を求めて各国はダンジョン探索に身を乗り出していた。


 そんな混沌とした世界に生を受けましたワタクシ、豪華キララは――


 そう、世界を股にかける豪華財閥の華麗なる令嬢。


 ワタクシの美しい金髪縦ロールは母上譲り。身長171センチ、スリーサイズはふふふ、企業秘密ですわ。


「キララお姉様! 今日もティータイムにご一緒させてくださいまし!」


「まあ、困りますわねぇ……皆さま全員と飲んでいたら、紅茶もスコーンもすぐになくなってしまいますもの。でも、仕方ありませんわね。何百人でも連れてらっしゃい!」


「あぁ、キララお姉様。流石ですわー!」


 通う女子校ではお姉様扱い、まるでアイドルのように崇められていましたのよ。


 このようにご友人にも恵まれ、家族にも愛されていましたの。


 それにワタクシにずっと仕えてくれる老執事の桐生。


 ペットのハスキー犬、マックスと一緒で幸せでした。


 ――そう、あの事件が起きるそれまでは。


 その日、わたくしの両親は新たな事業ダンジョンの魔核輸入なるビジネスの視察に出かけましたの。


「ちょっと南極に珍しいダンジョンが出たから見てくるわね~」


「心配しないでくれ、キララ。すぐ戻るさ!」


 ――そして数時間後、飛行機が不自然にダンジョンの真上を飛び、未知のモンスターによって撃墜されたと連絡が。


 両親は重体。意識不明。病院のベッドの上で寝たきりの生活。


 突然、豪華財閥の経営を任されましたワタクシ、豪華キララ高校二年生。


ワタクシはこんなことになるとは思わず遊んでばかりいましたし、ワタクシを支える桐生はいつもワタクシと一緒にマックスと遊んでいて仕事をしている様子を見たことがありません。


しかも、桐生は年のせいかボケが始まっている気さえしますわ。


「で、でも桐生………? ワタクシに経営なんて出来るのかしら?」


「お嬢様、この桐生もお支えしますので一緒にご当主様が目を覚ますまで頑張りましょう」


 桐生と支え合っての経営が始まったのですが……。


「あら、電話がきたけどどうやって出ればいいのかしら? あら、持ち上げて戻したら静かになりましたわね」


「お嬢様ァァァァ!!」

 

 それは一刻を争う大事な取引の話だったらしく損害マイナス百億。


「この山にはなんと伝説の薬草が宝箱に入っているダンジョンがあるのですが三千億でどうですか?」


「へぇ、それは買いですな。よろしいですかお嬢様」


「ええ、いいわよ。桐生に任せるわ」


 そして買った土地を見に行って見たら、なんとそこはもう他の会社の土地でワタクシたちの買い取った土地の権利書は偽物でした。


 ――地面師ですわー!


 このように、長年仕えていた執事の桐生もポンコツ。そんなポンコツ2人は色々な人から食い物にされましたわ。


 あっという間に事業は傾き、株価は奈落の底。社員は逃げ、金庫は蜘蛛の巣。帳簿を見れば『詰み』の二文字。


 そこに現れたのが――


「ヘヘッ、どうやらお困りなようですな。私にお任せいただければすぐに経営を立て直して見せましょう」


 経営コンサルタント郷作 張男ごうつくはりお


 ワタクシたちは藁をもすがる思いで全て彼に任せました。お父様、お母様がいない間にこの財閥を潰すわけにはいけませんもの。


 すると胡散臭い薄ら笑いを浮かべてやってきた彼は、あっという間に書類の山を操作し、なんと経営をV字回復。


「助かりましたわ、郷作さん。ワタクシたちだけだったらもうお終いでしたわ」


「はっ、はっ、いいのですよ。どちらにしろ貴方たちは終わりですからね」


「ど、どういうことですの?」


 なんとワタクシが豪華財閥全ての権利を言われるがまま渡してしまったために豪華財閥の負債を負う部門を作り、そこの社長にワタクシを就任させて負債を全部押し付けた上でその会社を豪華財閥から切り離したのですわ。


「えっ……わたくしが? 1兆円の借金を?   高校生で?」


「がっはっは! いや~、騙されてくれて助かったよ! まさかこの書類にハンコくださいだけで肝心な中身を見ないでOKとはね!」


 そうしてこの男は卑劣にも豪華財閥を乗っ取りましたわ。


「そんなっ……これは……陰謀ですわぁぁぁ!!!」


 しかも両親の医療費も目を覚ますまで毎月数千万。


 取り敢えず屋敷を売り払って月の医療費を何とか払いましたわ。


 ワタクシは多額の借金を背負い、高校も辞めることになりましたが失った物だけではありませんでしたわ。


 何故なら愛犬のマックスがいましたし、屋敷に仕えていたメイドたちが離れていった中、執事の桐生だけがワタクシに無給でいいからついて行かせてくれと側に居てくれました。


 そして今、ワタクシたちは桐生が借りたワンルームのオンボロアパートで二人と一匹で桐生の年金と屋敷を売り払って医療費に充てた残りを持って暮らしていましたの。


「マックス様、その巨体で私に乗っかられては腰が……、ギャー!」


 もう白髪が目立ってきてワタクシが幼かった頃より動きが鈍くなった桐生がマックスにじゃれつかれ悲鳴を上げる。


「桐生ー!」


 なんだかんだ楽しく暮らして居ましたわ。勿論、お金はどうにかして用意しなければいけないのですが。


 ――金策どうしましょう。


 今は考えても思い浮かばないのでマックスと遊ぶことにしますわ。


「ワタクシも混ぜてくださいましー!」


「お、お嬢様まで!」


 その後バキリという音が聞こえたとか聞こえなかったとか……。


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