第5話 おばさんじゃないから

玄関が急に開いたと思ったら、入ってきたのは三人。一人は少しふわふわしているハーフツインの人。そして二人目はウルフカットの女の子。身長は少し小さめ。そして最後は髪の長い大人っぽい雰囲気の女の子。太陽と月をモチーフにしたっぽいペンダントを身に着けている。全員髪色はオレンジでおそらく親子なのだろう。ハーフツインの人が言った。                                      「こんにちは。私の名前は天夏みかん(あまなつみかん)。今日からあなた達の世話を任されたものよ。えっ?知らない人だし怪しすぎるって?その気持は大事よ。このご時世生きていく中で。けど任されたのは本当よ。なんでかって?あなた達のお母さん〇〇にお願いされたの。同級生なのよ。」                           色々話がぶっ飛んでるが、この人が母と同世代ということに驚きを隠せない。本当なら46から7歳あたりのはずだからだ。でもどっからどう見ても20代半ば。    「同級生ってことに驚きを隠せてないみたいね。けどそれほど若く見えるってことだからおばちゃま嬉しい〜。あっちなみにこの二人は私の子ども。〇〇に許可もらってるから大丈夫よ。同世代なはずだし、仲良くしてあげてね〜」                みかんさんがそう言うとウルフカットの子が言った。                   「天夏柑奈(あまなつかんな)だよ〜。よっろし↓っくねえ〜↑」           ウルフカットの子は柑奈というらしい。まことにどこか似てる。               「甘夏清美(あまなつきよみ)。、、、、よろしく。」                                       髪の長い女の子は想像通りで少し近寄りがたい雰囲気だったが、声が透き通った優しい声だった。その後みんなが机に座り順番に自己紹介をした。最後にえりが言った。              「47歳?ってことはやっぱりみかんちゃんておばさん?」                     「こら!えりやめなさい!」                                  みかんさんが机を台パンした。                                 「おばさんじゃないからあああ!!」

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