第2話、烏天狗と札と和菓子

「あたしは藤咲ふじさき つむぎ、由緒正しき陰陽師の家系である藤咲家の長女であり、この神社の所有者だよ!これからよろしく!」






つむぎさんですか。陰陽師、多分現代っぽい服装や話し方からしてここは現代日本。つまりここは妖怪等が存在している現代日本だと考えられる訳だ




「お、俺は正直自分のことがよく分からないんだ。すまねぇが烏天狗の事を教えてくれないか?」






「それは名前もわからないのかな?」






「いいや、名前はある。望月 煌羽」






「きらうね。えっと、烏天狗についての説明だよね。天狗は厳密に言うと妖怪ではなくて半妖なんだ。」






半妖、ハーフってことか。今の時代はダブルっていうのか?知らんハーフと呼ぶぞ俺は。




「ということは半人半妖ってことか?」




おそらくもう半分は人間だろう。






「いいえ、半神半妖。つまり半分神様。」






「神ぃ!?マジでゴッド!?」




俺神様になったの!?転生ガチャ当たりじゃん!いよっしゃぁー!!!!




「でも人間の間では妖怪の一種とされてるけどね。ぶっちゃけ妖怪と変わらない扱いだよ。」




ええ〜、なんだつまらない、糠喜びだった。






「で、報酬はどうしようか?妖力と、何か希望あるかい?」






報酬?そんなの決まっているじゃないか!




「メシでお願いします!!!」






コレ以外何があるってんだい!


あの天国をもう一度味わえるならジャンジャンバリバリ働いてやるよ!




「コッチからは戦闘、偵察、話し相手、等を頼むよ!」






戦闘?ケンカはよくしていたが、戦闘ってのはしたことがない。




烏天狗の能力とかで強くなっているんだろうけどちょっと厳しいかなー。






「自分は戦闘なんて、したことがありませんケド。」






「そこは私に任せて!藤咲家の力見せてあげる!」






おお!結構な金持ちの家なのか!








◇ ◆ ◇


つむぎの部屋




「ここにこう描いて、ここを………………できた!」






「何を作ってるの?」




御札みたいなのを描いてる様だけど。






「テッテレー!結界式ぃー!」






「何それぇーー?」






「簡単に言えばモンス◯ーボールだよ。」






「つまり俺の部屋って事?」




俺元人間って伝えたっけ?






「大体そーゆーこと。ここには体だけを収納することも出来るんだ。式神は契約した人間にだけ見えて干渉出来る、幽体離脱みたいな事が出来る様になるんだ。」






「ということは?」






「ずっと一緒だよぉ!◉‿◉」






「ひえ!やめて!怖い怖い怖い怖い!」








「………と言うのは半分冗談で、飛行訓練をしておいてね!」






(半分マジなのか………………。)






◇ ◆ ◇




そーらを自由に、とーびたーいなー、はい、烏の羽根!とってもだいすきこのせーかいー




かなり自由に飛べるようになった。十五分程度なら余裕で飛び続けられる。




最大限工夫すれば一時間は飛び続けられるだろう






「おーい、きらうー!」






おや?つむぎさんが呼んでいる。






すぐに傍に着陸し、用件を聞いた。




「どうかしたの?」






「和菓子、食べようよ!」






ヤッター!メシの時間だぁーー!!




「ありがとうございます!」






つむぎが札を掲げる。




「それじゃ、出て来い!きらう!」






札が光り、俺が出てくる






「社の中に沢山あるから、全部食べていいよ!」






「ヤッター!」




俺は社の中へ全力疾走!




社の中にはあの時と同じくらいの大量の和菓子があった。




「ここは天国か?」






この後三分で全て食べた。




「つむぎさん大好き!」














藤咲家について簡単に説明。




藤咲家は、陰陽界の名家である。


祖母が最強クラスの陰陽師だったため、一時期陰陽界で五本の指に入る力をもったが、祖母が老衰により他界し、勢力が少し弱まっている




少しだけ出てきた親友くん。かれはメシを奢ってくれるから親友なのか、親友だからメシを奢ってくれたのか、私は前者だと思います。


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