🌱語彙の芽〈第16話編〉

短い言葉に、深い想いをこめるために。


📍ワンポイント紹介:

第16話では、晶がスピーチ大会に向けて、

自分を表す“ひとことの言葉=キャッチコピー”に挑戦しました。


長い説明では届かないことも、

短い言葉なら、まっすぐ心に届くことがある。


キャッチコピーとは、「想いを凝縮した語彙」。

削ることで強くなる、**“言葉のかたまり”**です。


🔍語彙解説:

▶ キャッチコピー語彙の3つのポイント

① コアの感情を見つける

「何を伝えたいか」をひとつに絞るのが第一歩。

書きたいことを全部入れようとすると、言葉はぼやけてしまいます。


例:


「自分は、言葉をうまく使えなかったけど、それでも少しずつ変わってきた」

→ コアの感情=“変わりたいと思った”


② 音・リズム・くり返しを使う

言葉の“響き”は、印象を決めます。

リズムがあると、声に出したときに残りやすくなります。


例:


「言葉は、気持ちのかたち」


「伝えるって、選ぶこと」


「変わる。つながる。ことばで。」


③ 比喩や反語を活かす

直接的に言わず、たとえ話や反対の表現を使うと、

「想像力に働きかける語彙」になります。


例:


「“やばい”の中には、たくさんの感情があった」


「語彙がないことが、ぼくを黙らせた」


「沈黙は、言葉のはじまりかもしれない」


🌱Point:キャッチコピーは、「言葉のプレゼント」。

受け取った人の心で“開かれる”ように設計しましょう。


🧩使えるテンプレート:キャッチコピーをつくってみよう

以下のどれかのテーマを選んで、あなたなりの“ひとこと”を書いてみましょう。


① 自分のことばへの思い

→ 「〇〇は、□□のためのことば」


例:「ことばは、ぼくが見つけた心の地図」


② 変わってきた自分の実感

→ 「〇〇だった。でも□□になった」


例:「語彙が足りなかった。でも、気持ちはあった。」


③ 誰かへのメッセージ

→ 「〇〇じゃなくてもいい。□□なら届く。」


例:「正しい言葉じゃなくてもいい。あたたかければ、それでいい。」


💬実践チャレンジ:

あなた自身が最近「心に残った言葉」「勇気をもらった一言」はありますか?

逆に、自分が「届けたい」と思うひとことは、なんでしょうか?


その言葉を「5〜15文字程度」で書いてみましょう。

SNS投稿、スピーチの締め、プレゼントのタグなど、いろんな場面で使えます。


🤖AICOの語彙メモ:

言葉は、長くなくていい。

大事なのは、「何を届けたいか」がにじんでいること。


キャッチコピーとは、“想いの結晶”。

削って、整えて、心の中にすっと届くまで磨き上げていく――

それもまた、語彙を育てるということです🌱


🔜次回予告:

▶ 第17話「陽斗サイドストーリー」

難語マスター・陽斗の過去に隠された、言葉へのコンプレックス。

“難しい語”で心を守ってきた彼が、晶との出会いで向き合うのは――

「ほんとうに伝えたいこと」を言葉にする勇気。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る