第25話
脱衣所から廊下に出れば、浴衣を着て瓶に入った牛乳やらコーヒー牛乳やらを飲んでるメンバーたち。
私に気付いた昴が、よく冷えたコーヒー牛乳を手渡してくれた。
お礼を言って、それに口をつける。
その冷たさに、脳がやっと通常の働きを取り戻した。
そしてふと頭に浮かんだのは、さっき露天風呂で交わした会話。
負けた人が理事長の顔面にケーキを投げ付けるというアレ。
本気で実行するんだろうか。
卓球は多分するんだろうけど、あの罰ゲームも実施されるんだろうか。
「よっしゃ、そろそろ卓球しに行くかー」
「誰が罰ゲームするハメになるのかね~」
ぐっと伸びをする綾と奏。
待って、あなた達もう冷静な思考回路戻ってるでしょう。
どうして熱に浮かされた時の罰ゲームを実行しようとしてるんだ。
「ねぇ、罰ゲームって変更になったりとか…」
「何言ってんだ貧乳ブス。アレ以上の罰ゲームがあるワケねーだろ」
「………」
冷静さを取り戻してもあんな無茶な事をしようとする問題児のテンションが怖い。
これが通常運行っていう事実が怖い。
「僕卓球なんて久しぶりだよー」
「俺も小学校の体育でやって以来かな」
なんだかんだ言いながら、優斗と陽平もヤル気らしい。
これでもし負けたらどうしよう…。
普通に考えて、理事長にケーキ投げとか無理。
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