第6話
そして陽平の後をついて歩き、辿り着いた場所と言えば。
「……グラウンド?」
普通に学校のグラウンドじゃないか。
まぁそれはいい。
なんの用事があるか知らないけど、場所がグラウンドであることはこの際どうでもいい。
どちらかと言えば想像していたよりも普通の場所でよかった。
問題は。
「つ~か、アレで 何しようってんだよ~」
奏の言うアレ。
グラウンドのど真ん中に、向かい合うようにして輪になって置かれた6脚のイス。
ぽつんと佇むその感じが、なんだか虚しいと言うか、面白いと言うか。
だだっ広いグラウンドの中央に置かれているせいで、異様な存在感を醸し出している。
「ちゃんと説明するから、まずはみんなで座ろうか」
陽平に有無を言わさぬ声でそう言われ、仕方が無いので設置されたイスに座る。
なんのセッティングなんだ、コレは。
確実に周りから見たら変な会合じゃないか。
宇宙と交信でもしようと思ってるのかって感じに見えるじゃないか。
そんな事を頭の中でつらつらと考えていれば。
「みんなをここに集めた理由なんだけど」
真剣味を孕んで、陽平が口火を切る。
ごくり、と。
その雰囲気に思わず息を呑んだ。
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