第2話

「そんなに怒って、どしたの? 魁君……」



怒ってはいるけれど、なんとなく恥ずかしがってるように見えるのは、俺の気のせいか?



「……どしたの? じゃねぇだろ」



怒りオーラ出しまくりで、近づいてくる魁君は



「てめぇ…いつの間に、こんな写真撮りやがった!!」



俺の胸倉を掴むと、目の前に数枚の写真を突き出した。



「………………!!」



視界いっぱいに広がるそれを、凝視する俺に



「……何とか言え、コラ」



ヤクザばりの迫力で迫ってくる魁君。



「あ…あははは……」



「笑って誤魔化すんじゃねぇ」



「てへ! バレちゃった?」



茶目っ気たっぷりに言ってみたのに



「───殴るぞ」



蟀谷がピクピクしている魁君に、最早冗談は通じなかった。

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