《昭和駅》
浅野駅を出た
しかし各地で日常タスクを照合しても、雷雨の日に別れた人物の居場所を突き止められない。時刻は昼過ぎとなり《
「店、閉まってるじゃんかよぉ……!」
【やはり、工場勤務者向けと言った所でしょうか。土・日休業は致し方ありませんね】
リュックから顔を出した焦げ猫が音声を発する。《
「飯どうすんだよ〜……って、ポッター何食ってんだ!」
「何って、クリーム玄米ブランだけど?」
用意周到という顔で、
「
「失礼だな! 約束の時間に着けるよう、電車の時間くらいは調べるってぇの!」
「最寄駅の事だけで頭いっぱいじゃん。とりあえず、一つ前の《
「ていうか、二個あるなら分けてくれても……」
「嫌だ」
「くぅ〜……ッ、わぁったよ! 鶴見駅で菓子くらい買えば良かったのに、オレっていつもこうだよなぁあ」
入船公園のセンチメンタルをここまで持ち運んでしまったのか、
「次が終点の《
【照合してみない事には、なんとも申し上げにくい状況ではあります】
「じゃあ、全部無駄足になる可能性もあるって事だよね」
「おいよせよポッター、ホントお前一言多いって」
「何言われても落ち込まないのがロボットじゃん」
「何も間違えてない。俺も、
理性的な
【
リュックから顔を出すミゥから発せられた耳寄りな情報。今のコミュニケーションプロセスで、どう導き出されたのだろうか。
「その猫って、撫でていいやつ⁉︎」
「地域猫って事はそれなりに人慣れしてるだろうから、近付いても逃げはしないとは思うけど」
「お腹空いてるなら、先に《
「そんなん後回しでいいって。駅に居座る猫とか、絶対人懐っこいよなあ」
「猫ならここにもいるけど?」
「お前喉撫でても、ゴロゴロしなさそうじゃん!」
【できますよ。ワタシはAIペットですから】
「ほーお? じゃあ、触らしてみろや!」
焦げ猫のドヤ顔感ある音声に、
「なんかちぐぁーう! それに抱っこしたら硬そうだし!」
「猫と同じ可動域なのもあって、結構しなやかな抱き心地だったけど?」
鶴見駅から焦げ猫を運んできた
「えーっと、次の電車は……どぅあッ⁉︎ 14時までこねぇんだけどぉ!」
現在12時半。次の《
「ヤバすぎだって! 近くに
「じゃあ歩けばいいじゃん《
「何言ってんのお前⁉︎ こっからどれくらい掛かると思ってんだよ!」
「徒歩10分だけど」
「くッ、ここまで電車乗って来たのに最後だけ歩くのって……なんか違くね⁉︎」
「じゃあ次の電車来るまでここにいなよ。俺は先行って、地域猫と
「ぬぁああッ、分かった歩く! 歩くってえ!」
「何度見てもその焦げ跡すっげえよなあ、雷落ちてくるとかウルトラアンラッキーじゃん」
「そもそも、あの悪天候の中で何してて飼い主とはぐれたのって話だけど」
「んー……、どうしても田んぼの様子を一緒に見たかったんじゃね?」
「いま二月って所にツッコミたいけど、まず鶴見周辺に田んぼあんの?」
二人は不具合かアップデートでもあるんだろうと気にせず、適当な会話を挟みながら鶴見線の終着駅となる《
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます