第8話 新たな冒険
「金龍族の勇者」
第8話 「新たな冒険」
マイラ: (大狐族の村を探しながら歩く)
スカーミ: (マイラと歩きながら)ねぇねぇ、マイラ。
マイラ: どうしたの?
スカーミ: そういえば、マイラって、なんで「マムロ薬」を持っていたの?
マイラ: 魔女を倒した後に「マムロ」と書かれた箱が床に置いてあったんだ。何か大事なものかもしれないからポケットに入れた。
スカーミ: ナイス!マイラ!やっぱり頼りになるね、マイラは!
マイラ: そうかな…?
スカーミ: うん!これからもどんどん強くなって大狐族を倒そうね!
マイラ: うん!
(ツツギ村の騎士がマイラ達のほうに走ってくる)
スカーミ: な…なに?
騎士: マイラさん!ツツギ村に来てください!
マイラ: 何かまたやばいことが起きたんですか?
騎士: それはお楽しみ!じゃあ来てください!(ニコニコ笑顔でスカーミとマイラの手を引っ張りながらツツギ村に連れていく)
(マイラとスカーミがツツギ村に入る)
村人: おぉ!マイラ様!来てくれたんですね!とてもいいお知らせがありますよ!
マイラ: いいお知らせ?
村人: ここに立ってください!(布に隠されている物の近くにマイラを呼ぶ)
マイラ: (布に隠されている物の目の前に立つ)
村人達: それじゃあ、行くよ!いっせーので!(布を剥がす)
(布を剥がすとマイラに似た形の銅像があった)
村人: じゃーん!どうですか?マイラ様が私たちの村を助けてくれたおかげでこの村に平和が戻りました!感謝として銅像を作りました!
スカーミ: (マイラの銅像を見ながら)まさか…あの魔物を倒した勇者って…マイラだったの?
マイラ: うん。
スカーミ: (心の中でなぜか興奮する)(顔を赤らめる)
マイラ: ???
村人: (笑顔で)村長さんもすごく大喜びですよ!
村長: (マイラに握手する)君はとてもいい勇者だ。「ラハリ王国」から連絡があったんだ。「マイラという勇者が王女のスカーミ様と王様を助けてくれた」と。これからもいろいろな人を救い、最強の勇者になって大狐族を倒せることを祈ります。
スカーミ: 私も!
村人達: 私達も!
マイラ: (笑顔になる)
村長: 今日はパーティをしよう!助けてくれたお礼にみんなで盛り上がろう!
村人達: (大喜びになる)
(パーティの夜で…)
スカーミ: マイラ、あのさぁ…(マイラに話かけようとする)
(女性達がマイラの目の前に集まる)
女性: 人生ではじめてこんなにいい男を見つけたわ!私と付き合いませんか?(マイラに話しかける)
他の女性: ちがうわ!もちろん私よね?マイラさん!
女性: ちがう!この私よ!
(女性達がマイラの取り合いでケンカになる)
スカーミ: ちょっと遠く行こうか。(マイラの手を引っ張りながら女性達から離れる)
マイラ: うん…。(スカーミに手を引っ張られながら遠くに行く)
スカーミ: (誰もいないところに来る)あのさぁ…マイラ…(マイラに話しかけようとする)
(マイラのところに男性達が集まる)
男性: マイラさん!一緒に酒パーティしようぜ!(マイラに肩に手を置く)
マイラ: あっ、でも僕、まだ未成年なので…
男性: 大丈夫大丈夫!さ、行こう!マイラさん!(マイラと肩を組みながら歩き出す)
マイラ: えっ…はい…。(男性達に無理やり別の部屋に連れていかれる)
スカーミ: ちょっと待ってよ〜!(マイラを追いかけるが見当たらない)
スカーミ: 去るのが早い人達ね…。
(マイラのほうでは…)
マイラ: (男性達にワインを渡される)あっ、これは酒ですか?
男性: 安心せい。ただのぶどうジュースだよ。
マイラ: じゃあ、大丈夫ですね。(ワインを飲んでしまう)
マイラ: ん?なんかめずらしい味がする…
男性: ああ、このジュースに使われているぶどうは他のぶどうとは違って、少し苦いんだ。でもすごく爽やかな感じになる。
マイラ: そうなんですね。はじめて知りました。(素直に理解する)
(その後…)
スカーミ: (マイラを見つける)あ、マイラ!(マイラに近づく)
マイラ: (顔を赤らめながらフラフラする)
スカーミ: マイラ…?大丈夫?
マイラ: なんか…フラフラする…。(フラフラして倒れてしまう)
スカーミ: えっ…?マイラ!大丈夫!?
マイラ: ……。(酔っ払って体が動かない)
スカーミ: ん…?酔っ払ってる…?まさか…あの男達…
男性: (スカーミ達のところをたまたま通る)マイラさん!?まさか、こんなに酒に弱かったとは…
スカーミ: やっぱりあんた達がマイラに酒を飲ませたのね!
男性: マイラさんは強いから酒も大丈夫かと思ってた…
スカーミ: 強くても、酒は弱い人は多いのよ。これから気をつけなさいね。
男性: はい!
(次の日…)
マイラ: (ベッドで横になりながら目が覚める)あれ?僕…昨日…どうしたんだっけ?
スカーミ: 意識が戻ったのね!良かった!マイラは昨日、男達に酒を飲まされて酔っ払って倒れちゃったのよ!
マイラ: あれ?僕…酒飲んだの…?
スカーミ: ワインをぶどうジュースとウソをついて、酒の良さを教えたかったんじゃないの?
マイラ: あれって…やっぱりぶどうジュースじゃなかったんだ。
スカーミ: マイラも騙されないようにしてね。
マイラ: うん。気をつける。
(村の中心に集まって…)
村長: 皆さん、昨日は楽しかったですか?
村人: めっちゃ楽しかったぜ!マイラのことをたくさん知れたしな!
女性: いつか絶対にマイラさんと結婚しますわ。
他の女性: それはこっちのセリフよ!
(またケンカになる)
スカーミ: (女性達に割り込む)言っとくけど、あんた達の願いは叶わないわ!
女性: あら?どうしてそんなことが言えるのかしら?
スカーミ: ……。(顔を赤らめながら)き…気にしなくていい!
女性達: ???
村長: そろそろ出発する時間ですか?
マイラ: はい。
村人達: マイラ〜!元気でな〜!
村人: スカーミちゃんもマイラとあれが出来るといいな!
スカーミ: ちょっと一言多いわよ!
マイラ: ???
村長: 勇者様!頑張ってください!ご武運を。
マイラ&スカーミ: はい!
村人達: またいつか会おうな〜!(村人達が手を振る)
マイラ&スカーミ: (みんなに手を振りながら去っていく)
村人達: (見えなくなるまで手を振り続ける)
(その後、マイラ達は再び長い旅に出る)
マイラ: (周りのモンスターを倒しながら進む)
スカーミ: (モンスターがいなくなって、マイラに話しかける) もしかして…マイラってハウナの弟?
マイラ: (驚く)な…なんで知ってるの…?
スカーミ: マイラって、ハウナさんに似ているのよね。
マイラ: 確かに…僕はハウナに似ているって何回も言われたことがあるなぁ…。
スカーミ: やっぱりそうだったのね!だんだんマイラのこと知りたくなってきたかも!
マイラ: そうだね!。それと、なんで顔が何回か赤くなったのかな…?熱?
スカーミ: えっ…あっ…それは…その…(顔を赤らめる)
マイラ: 少しスカーミさんも休んだほうがいいんじゃないかな?(スカーミに近づく)
スカーミ: (恥ずかしくなって、マイラから遠ざける)わ…私は大丈夫よ。気にしなくていいわ。
マイラ: うん…分かった。
スカーミ: (心の中: なんか…ドキッとしちゃった…私…マイラのことが…す…いや…まさかね…)
マイラ: ???
次回 第9話 「なんでも願いが叶うまが玉」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます