第21話 決別
家を出た私はどこか気持ちがすっきりしていた。
(……少し言い過ぎたかもしれない)
そんな気もしたけど..それでも――
(私はあれだけ傷ついたんだ。言ってよかったんだよね)
そう自分に言い聞かせるように足を進めていた。
その時スマホが鳴った。
画面に映った名前は“じゅん”。
「もしもし?何してる?」
「今ね、翔とかなこに全部ぶつけて家から出てきたとこだよ」
「そっか..大丈夫?」
「うん、ちょっと言いすぎたかもしれないけど……スッキリした。
もう二人には会わないつもり」
「うん、それでいいんだよ。
ルナにはあんな奴らいなくても大丈夫。
これから絶対に二人より幸せになれる。
俺が保証する!!」
「……うん、私絶対変わってみせる。頑張るよ」
「おう!!保証はするけど、なんの根拠もないけどな!笑
ただ、生きてればまあ幸せはある...笑」
「なにそれ、根拠ないんかい!笑」
さっきまでの重たい気持ちがふわっと軽くなっていく。
笑ってる自分が少し誇らしかった。
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