第6話 戦国時代に転生するなら妖怪種付けおじさんになれるチートはSSRクラスの大当たりチート

「すまねぇな……又兵衛」


「なに、利家殿が元気で良かった」


 秋になり、利家が巫女さんを孕ませた事で、居候をさせてくれていた家主が激怒して追い出されてしまった。


 幼い娘と嫁さんと一緒に路頭に迷っていたので、俺が話を聞きつけて、俺の家の離れを貸すことにしたのだ。


 もうこの頃になると雫も玉と紅に懐き、朝と夕方は一緒に食事を取る仲になっていたので、寝る部屋が一緒になっても問題なかった。


 なので離れを利家に貸したのである。


 利家には飯を用意する代わりに農作業や家畜の世話も手伝ってもらい、昼からは一緒に柴田のオヤジ殿の所で鍛錬を行う様になっていた。


「実際どうなんだ? 桶狭間の活躍で織田家復帰の道筋は?」


「信長様はまだ怒っていられて復帰は叶わずだった」


 元々前田利家は信長の親衛隊である母衣衆が2部隊あり、そのうち片方の隊長をしていたのだ。


 幼い頃から信長親衛隊員として悪さもしていたが、信長から弟の様に可愛がられ、幾らか裸の付き合い(衆道 夜のレスリング)を行うこともあった。


 ちなみに信長が受けである。


 ショタに掘らせるお兄さんの構図……現代だったら事案。


 まぁそれほど可愛がっていたのだが、戦略上重要な人物を前田利家が怒りに任せて殺してしまったことで追放されたのである。


 怒った理由も奥さんのまつの親父さんの形見を盗まれ、足蹴にされたという普通の人でもブチギレる事をされたためであり、信長は自身の戦略を潰されたので怒ったが、周りの家臣達は前田利家に同情的で、一時切腹させると信長は息巻いていたが、家臣達の執り成しで追放処分となったのである。


 ちなみに殺した相手は現代のイメージだと経営コンサルタントみたいな人物で、織田家に京や武家の文化を教える教養人であり、信長はその人物を使って幼少期にやんちゃしていた自身のうつけであるというイメージの払拭と、周辺勢力への懐柔に使おうとしていた。


 それを桶狭間数ヶ月前に斬り殺されたので信長が怒る気持ちも分かる。


 そのおかげで本来雲の上の人物である前田利家と親身になれたので、俺的にはプラスであるが……。


(ちなみに俺は前田利家の事を歴史上の人物としてはよく知らないため、本当に近所の巫女さんの家で居候をしている者同士という関係だった)


「でも流石に利家殿ほどの人物を浮浪の者にしておくとは思わないが……」


「しかし、浪人期間、色々学ぶ事が出来た。金のやりくりを覚えねばまつや娘を飢えさせてしまうからな」


 前田利家はこの浪人期間で特に算術をよく覚えていた。


 浪人になる前は傾奇者として派手を好み、金遣いも荒かったらしいのだが、俺の知る前田利家はどちらかと言うと倹約家な人物で、道具1つとっても長く使えるようにまめに手入れをしたり、安くて良い物を揃えようと努力する人物だった。


 あと槍の名手なので、俺もよく槍の扱い方を習っていた。


「まつちゃん気にしないでもっと食べなよ。食べ盛りなんだから」


「は、はい!」


 鍋から具をよそってまつちゃんによそってあげる。


 流石に俺も女好きだからといって親友の奥さんには手を出さない。


「でも又兵衛の飯は美味いな。色々工夫がされていて」


「お、嬉しいこと言いますね! 利家殿もささ」


「かたじけない」


 奇妙な共同生活が続くのだった。







 種付けおじさんとしての能力が強化されているのか、性行為をしなくても雌を孕ませる事が出来るようになった。


 というのも、雄の鶏が病気で死んでしまい、雌の鶏だけになってしまったのだが、俺が力を込めて、雌の鶏を抱きしめると、有精卵を雌の鶏が産んだのだ。


 触れた相手を孕ませる能力とでも言おうか……。


 この力を雌牛や牝馬にも使ってみると、牛や馬も孕んだのである。


「やべえ力だな……」


 牛や馬に効くって事は人間にも効くってことである。


(まぁ人間の女性には普通に種付けしたいがな)


 俺が知らないだけで種付けおじさんとしての能力はまだまだあるのでは無いかと思い、時間が許す限り実験をしてみることにした。


 まず体力……これは本当に無限大。


 今の今まで疲れ知らずで、動くことが出来ている。


 前田利家や柴田のオヤジ殿からも化け物みたいな体力をしていると褒められていた。


 筋力も怪力である。


 森にて鹿狩りをしていた際に熊と遭遇したが、素手で掴み合いの末に首をへし折って倒し、2メートルを超える熊を背負って村に降りてきた時には皆の度肝を抜いたりもした。


 熊と取っ組み合いで勝てるって金太郎かな? 


 足も速い。


 日本の小型の馬であれば競走で追い抜く事も出来る。


 流石に速度に優れる中型の馬は競り合う感じであったが……。


 性欲……こちらもほぼ無限。


 射精しようと思えばリットル単位で精液を射精出来るし、射精後も萎えない。


 硬いままである。


 性欲を誤魔化す為にトレーニングをしたり、農作業に取り組んだりもしているが、最近は性欲のコントロールも出来るようになってきていた。


 器用さも一級品で、細かい作業も簡単に行える。


 それこそ丸太をノミと金槌で掘っていく事で美しい木像の女性を作ることが出来た。


 後で話すがこれが結構な小遣い稼ぎになる。


 体型も変化が起こり、成長期に突入したからか毎日ぐんぐん背と男根が大きくなっている。


 身長は1年で10センチ伸びて170センチになり、チン長は通常15センチ、勃起すると24センチまででかくなる。


 馬並みで、このままいくと30センチ近くまでデカくなりそうである。


 ラスプーチンかな? (史実で勃起時に33センチまでデカくなった記録がある化け物)


 あと俺の精液には催淫効果があるのか、精液に触れる、匂いを嗅ぐと対象の性欲が高まる事を確認できた。


 ……利家が俺が換気し忘れた部屋に突入してきた際に匂いに当てられて、そのまま離れに戻ってまつちゃんとニャンニャンした事もあった。


 雫も最初はイヤイヤと言っていたが、今は巨根が突き刺されてもアヘアヘしているので効果的面である。


 あとは催眠術。


 女性限定であるが、好感度を上げることが出来る。


 玉と紅の家に転がり込んで居候が出来たのはこれのお陰。


 雫のお母さんも亡き旦那を忘れて今は俺にメロメロである。


 あと性行為と字面が似ている行為にも補正があるらしい。


 騎乗位とかけているのか馬に騎乗すると自由自在に馬を操ることが出来る。


 これは雄の馬であっても効果があり、普通なら落馬しそうな体勢であっても落馬せずに全力疾走させることが出来たし、騎乗しながら流鏑馬(馬に乗って矢を放つ)のも100発100中である。


 さらによくわからないが、乳製品の加工が上手くいく。


 チーズやヨーグルトを雌牛を肉体改造して、乳の出がホルスタイン牛並みに出るようにしたので、作ってみたが、俺が作ると全て上手くいく。


 そして肉体改造……女性の肉体を徐々に変えていき、乳房の肥大化や尻を大きくしたり、成長期であれば身長を伸ばして安産体型にすることも可能。


 あと俺が性行為した相手は玉と紅が出産した時、必ず安産であり、経産婦でも短いとされる3時間程度で陣痛が起こってから出産に至っていた。


 残りは強制排卵、強制着床かな? 


 あ、池で釣りするとウナギやスッポンがよく捕れる。


 罠をかけていると必ず入っているくらいにだ。


 精に効く食べ物に縁があるのかもしれない……大豆も他の畑に比べて大豊作だったし……。


 とりあえず今わかっている俺の能力はこんなもん。


 将来相撲取りみたいな体型になる可能性が高いが、この時代ではデブこそモテ要素なので、デメリットでは無くメリット! 


 複合的なチートである種付けおじさんになりたいというのは大当たりだったかもしれねぇ……。

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