種付けおじさんin戦国

星野林

第1話 種付けおじさんに転生しても少年時代はただのガキ

 あぁ、やべぇ転生したと思ったら戦国時代だわ……。


 どうも皆さんこんにちは又兵衛です。


 転生したと思ったら戦国時代。


 転生する際に神様から何か転生特典欲しいかと言われたので種付けおじさんの能力が欲しいとねだったが、現代日本ではなく戦国時代に転生かよ……。


 現代日本で女の子とイチャイチャするために種付けおじさんの能力を求めたのに……戦国時代じゃ使い道は厳しいぞ。


 しかも戦国時代の知識って信長や秀吉、家康程度しか知らねぇぞ……。


 これだったらもっと色々チートできるような特典にするんだったわ! 


 ……嘆いていても仕方がない。


 自我が安定した現在5歳の俺は状況を確認する。


 村……というより山賊崩れの根城だな。


 母親は足軽達によって攫われて産まされた娘、父親は山賊達の誰かだろうがよくわからん。


 一応定住して田畑を耕しているが、メインの収入は商人を襲ったり、戦に参加して死体漁りをして稼いでいるのが現状らしい。


 で、見栄えの良いガキは売られ、戦力になりそうなガキは山賊に組み込まれるっていうほぼ蛮族みたいなのが俺の今住んでいる所だな。


 絶対にいつか殺されるわこんな所に居たら……。


 ただ俺もまだ5歳……何ができるかといえば田畑を耕す手伝いくらいで、隠れて投石の練習をしたり、棒を振り回したりすることくらいしかできない。






 それから約5年、種付けおじさんというチートのお陰でめちゃくちゃ健康、というか良い感じに筋肉が付いてきた。


 このまま行けば筋肉マッチョな竿役もいけるかも? 


 一旦種付けおじさんとしてのチートを確認しておこう。


 まずは体。


 この時代だと色白デブの男性が好まれる傾向があるが、俺は小麦色に焼けた肌と筋肉質な体型をしている。


 身長は10歳にして160センチほど。


 体重も65キロほどのガッチリしている。


 それで二次成長期が来ていないのにすでに勃起しなくて14センチある俺のイチモツ。


 二次成長期が来たら25センチも狙えそうである。


 顔はショタの域を出てないが、比較的綺麗な顔をしていると思う。


 衆道好きな人が好みそうな体型かもしれない。


 あと、手先が俺めちゃくちゃ器用。


 多分種付けおじさんとしてのテクニックとか、そういうので手先が器用で、針に糸を通せば1回で通せたり、石を投げて手首のスナップと最後の指の押し込みで人より遠くに投げれたりした。


 なので村……というか蛮族共の破れた服を縫い合わせる事をよくしていた。


 現状できるのはそれくらい。


 女性との接点がそれくらいなので現状わかっているのがそれくらいだろう。


 というか母親も病気で亡くなって女性との接点がほぼ無い。


 一応ガタイが良いので将来の戦力として売られないで引き止められているが、女の子は小さい頃に売られてしまうし、大人の女性は大人の男性達が囲っているので近づくことも出来ない。


 あ、あと略奪というか殺人はもう経験済み。


 村長こと頭にいきなり今日の略奪参加しろと言われて、ボロボロの刀を持たされて、行商人を囲んで恐喝をしたが、抵抗したので殺せと言われて殺人処女をそこで捨てた。


 こんなことをしていたら討伐されるのは当たり前で、案の定俺が初めて人殺しをして半年後、武士に率いられた一団が山賊退治として村を襲い始めたのである。


 俺は無我夢中でボロボロの刀を手にとって戦い、近くにいた敵を正面からぶっ倒し、刀や奪えそうな物を奪って村から逃走。


 とにかく走ってその場から逃げ出すのであった。










 村から脱出した俺は、山で鹿や猪、熊を殺し、芋や山菜、時には昆虫を食べながら飢えをしのいで町を目指した。


 村は排他的で余所者が来たら警戒されるため、町に行けば何かしらの職があるだろうという楽観的な考えからであった。


 そんなことをしていたら道中で山賊に襲われている行商人の姿があった。


 俺はその場で見過ごすか、行商人を助けた方が良いかの損得を即行で考え、見える場に5人程度なら奇襲すれば勝てると判断し、俺は気配を消しながら集団に近づいた。







 俺が切れ味の落ちた刀で思いっきり目の前の山賊の頭をぶっ叩くと、頭がザクロの様に割れて、血肉をぶちまけた。


 呆気に取られる山賊の面々に対して、俺は即座に次の敵に狙いを定めると、強烈な蹴りを入れる。


 グチャと骨が砕け、臓物がつぶれる感覚を感じながら、断末魔を叫びながら吹き飛ぶ山賊を見て、他の山賊は戦意を喪失。


 逃げ腰になったところへ俺が刀を投げつけると、刀は槍の様に飛んでいき、山賊の胸部を貫通し、逃げようとしていた山賊2人が刀に突き刺さって絶命。


 最後に残った山賊は恐怖で失禁しながら震えていたが、俺は容赦なく頭を掴むとぐるりと首を360度捻り、首をへし折った。


 俺は恐怖で震えている商人に対して


「大丈夫ですか?」


 と、優しく声をかけた。








 俺は山賊に囲まれて恐怖で震えていた。


 用心棒で雇った者が山賊の連れだったらしく、関所代をケチって細い道を選んだのが運の尽き……山賊が伏せていた場所におびき寄せられて、山賊と元護衛の5人に刀を向けられて商品を置いていくように言われた。


 ただこの商品を売れなければ、俺は破産してしまうため、逃げたくても逃げることが出来ない。


 どうにか口八丁で乗り切れないか考えている間にも状況はどんどん悪化していく。


「わ、わかった。降伏するから殺さないでくれ!」


 そう言った瞬間に囲んでいた山賊の1人の頭が破裂した。


「え?」


 俺が呆気に取られていると、髪の長い男……が目の前を横切った。


 そして一瞬のうちに山賊と元護衛を1人で殺していく。


 全員を殺したところで、俺に向かって男は


「大丈夫ですか?」


 と声をかけてきた。


 俺は恐怖で腰が抜けてしまったが、目の前の男に敵意や殺気が無いと感じてホッと一息つくのだった。







 目の前で俺を助けてくれた男は又兵衛という10歳の少年だと言う。


 俺は10歳であることに驚きながら、彼の体を見る。


 ボロボロの服に毛皮の腰巻と上掛けを羽織り、擦り切れた草履、ボロボロの刀、鉄製の陣笠を背負っていた。


 喋ってみると確かに声に幼さがあり、確かに10歳なのだろうとわかったが、そんな少年がそこそこ腕の立つ元用心棒含めて殺人に慣れている山賊5人を瞬殺したことに驚いた。


 血だらけの又兵衛にお礼を言うと、町に行って仕事をしたいこと、村から逃げてきて生活するために金が欲しいと言われて、俺は即座にこの又兵衛を用心棒として雇うことを決めた。


「命の恩人だ。とりあえず又兵衛が町で生きていけるまで面倒をみてやる!」


「ありがとうございます……ところで近くの町ってどこなのでしょうか」


「俺が今から行く町は熱田という場所だ。織田信長という殿様が治めている土地だ」


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