Chapter11「交渉」/ NGシーン

「─────で、いるんだろう?話をしようや」


確信を以て、ジャイロは告げる。

真っ直ぐに一点を見て。

基地内を除く狼藉者を逃がさぬとばかりに視線で捉える。


本来ならギリシャ軍の執務室にて、魔力干渉ウィザードハッカーの対策をしたジャイロが、黄金から水色に変化した魔電子体のクリスティアを見る場面だが。


『───ごめん、ちょっと無理かも』

「何やってんだお前さん」


2階の鉄筋に魔力の電磁波が吸われて、天井からは下半身しか出てない状態になっていた。

見た瞬間、クリスティアは焦りすぎて真顔で、ジャイロも無味の表情になった。


『・・・なんか磁力が生じたみたい』

「おう、噂の使い魔か?お前さんまで下半身だけにならんでくれ

『無理。真似は出来ても応用はできない』


あまりに様子がおかしかったのでブランも魔電子体になって現れた。

が、クリスティアと全く同じことしか出来ないブランは、無事クリスティアと同じように天井から下半身だけ出している状態になっていた。


ジャイロは叫んだ。



「やり直しだッ!!!」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る