「変態紳士？ 何のことですか？ さあ、スカートをめくってください。私はコーヒーブレイクをしつつあなたのパンツを鑑賞させていただきます」

第26話

　ゴーストのダンジョンに入ると私は大きな声で言った。

「かっこ悪くても構いません！　生まれたばかりの赤ちゃんは何も出来ません、しかし成長すると色々な事が出来るようになります。私も含めて皆がもっと成長出来ます！　全力で行きましょう！」

「「はい！」」

　フレイさんが杖に跨って浮かび上がる。

　その白いパンツを見つめる。

「いいですよ。自分の持つ手札はすべて使う、それでいいんです！」

「フレイ、来たわ！」

「任せて！」

　フレイさんがファイアボールによりゴーストを貫通させて倒す。

　フレイさんが杖に跨って飛ぶようになった事で位置取りが良くなった。

　それによりゴーストを出来るだけ直線に並べる位置取りで攻撃出来るようになった。

　殲滅力が上がっている。

　私はフレイさんのパンツを見つめる。

「いいですよ、位置取りをしっかりして1度にたくさんのゴーストを倒す、正解です！　反復して慣れていきましょう！」

　フレイさんがこちらを向く前に私はフレイさんのパンツから顔に視線を移す。

　しかし視線の隅でパンツはしっかりと捉えている。

「ええ、もっと行けるわ！」

「私も行けるよ！　ファイアボール！　ファイアボール！」

　ブレインネルさんもファイアボールでモンスターを倒していく。

「ブレインネルさん、詠唱速度が上がっています！　あえて威力を抑えて魔力消費を抑えてる余裕がでた点もとてもいいです！」

　ゴーストが紫色の霧を打ち出す。

「あああああ！」

　ブレインネルさんがゴーストから毒の状態異常を受けた。

「すぐに癒します！　リカバリー！」

「ニナさんも素晴らしい、判断が早くなっています！」

　私はフレイさんのパンツを見つつ全体を見通す。

　みんなが奥まで進んでいく。

　そして吹き抜けの螺旋階段まで到達した。

「上からたくさんのゴーストが降りてくるわ！」

「いったん下がる？」

「ど、どうしましょう」

「問題ありません！　この程度の相手なら今の3人で十分対処できます！　フレイさんは位置取りをしつつ出来るだけ多くのゴーストを巻き込んで倒してください！」

「分かったわ」

　フレイさんが飛ぶ様子を下から見つめる。

「ファイアボール！　ファイアボール！　ファイアボール！」

「素晴らしいです！　ブレインネルさんは孤立した位置にいる敵を倒しましょう！　やる事は先ほどまでと何も変わりません！」

「ええ、ファイアボール！　ファイアボール！　ファイアボール！　ファイアボール！」

　フレイさんがまとめて倒せない位置にいるゴースト。

　それを狙って倒していく。

「そうです、そして状態異常を受ければすかさずニナさんが回復です！」

「はい！」

　フレイさんのスカートが踊りゴーストの魔石が地面に落ちてカランカランと音を鳴らす。

　吹き抜けから降りてくるゴーストの数が減っていった。

　杖に跨って飛ぶフレイさんはまるで空を飛ぶ妖精、

　ひらひらとスカートを踊らせるその秘密の花園、

　純白のパンツときれいな太もも、

　杖に食い込むフレイさんの美肌、

　その食い込む杖に私が変わる事が出来たなら、

　私はどこまでもあなたを乗せて、

　高く昇天させてあげられるのに。

　心が熱く、体も熱く、このエロスを抑えるだけで胸が苦しい。

　フレイさんが杖に跨って降りてくる。

　白い雪玉の3人が並んだ。

「素晴らしかったです。ですが、私は少し熱くなりすぎてしまいました」

「意外と熱い所があるのね。見直したわ」

「そういう部分もあります。昔を思い出していました。何も出来なかったあの頃を……」

　初恋のお姉さん、そのパンツとフレイさんのパンツが重なる。

「強い人は、努力をしていないように見えても、秘めた想いがあって努力しているんですね」

「ええ、皆さんも何か秘めた想いがあるのでは？」

「私は、ただもっと炎魔法をうまく使いたいわ。それと……」

「……」

「何でもない」

「気になりますが、言いたくない事をあまり聞くのはよくありませんね」

「私は分かるわ、フレイだけ彼氏がいなくて焦っているのよね？」

「ちょっと！」

「それも素晴らしい事です」

　一瞬でフレイさんが私の肉体を求めてくるイメージが浮び上がる。

　妄想がより鮮明になっていく。

「ニナさんは何かありませんか？」

「お、お嫁さん、です」

「いいと思います、素晴らしいです」

　ニナさんはフレイさんと同じブルーフォレスト出身。

　ニナさんとフライシャドーさんが夜の営みをしている所から私とフレイさんに変換して妄想をすることが出来る。

「え、えへへへ」

「ブレインネルさんは何かありますか？」

「私は、クラフと2人だけでレッドテンタクルのダンジョンに行けるようにしたいわ」

「素晴らしいです」

　ブレインネルさんとクラフさんがレッドテンタクルのダンジョンに行く＝フレイさんもいっしょに行く＝フレイさんがレッドテンタクルの体液を浴びる＝無限の可能性。

　妄想がはかどります。

「今日の一番の収穫、それは」

　私は思わせぶりに指を立てた。

「フレイさんが私を見直してくれた事です」

「ちょ、ちょっとだけよ！」

「そのちょっとでもいいんです。毎日、毎日を積み重ねていきたいですね。強さも、恋も、帰りましょう」

「も、もおおおおおお！」

　ニナさんとブレインネルさんが笑った。