トランプ大統領誕生から9年、格差と分断の心地よさ!
9年前の今頃、ドナルド・トランプが米国の大統領になった。
当時、その感想ツイートをまとめたものだ。
●ツイートまとめ(トランプ関連)
フロリダを取れれば、トランプ勝利もあるかもしれない。そうなってくれないかな。英国に続き、米国も内向きになれば、世界の風向きも変わるはずだ。
もしトランプが勝った場合、彼は米国を「偉大な国」にと言ってるけど、実際には「普通の国」になるのだと思う。そうなれば日本も「普通の国」に戻れる。いよいよ、戦後が終わるのかもしれない。問題は日本が外交含め、ちゃんと独自の道を作れるかだな。
それにしても、トランプ勝利なら木村太郎は鼻高々だな。安国寺恵瓊みたいな気分か。自分など、もしやと期待はしてもさすがに善戦止まりだろうと思ってた。
後出しジャンケンになるけど、今朝の「ビビット」で米国良識派気取りの野沢直子がトランプ支持層を「バカ」呼ばわりしてるのを聞いて、カチンと来た。米国内でもそういう対立構図があるはずで、バカ呼ばわりされることへの反発もこの途中経過につながってるのでは。
トランプがクリントンのことを「いやな女」だと言った瞬間、今回の勝敗は決まった気がする。あれでかなりの人が彼女への嫌悪感に気づいてしまったのだろう。そして、その後のFBIの助太刀。選挙も政治も最後はやはり、感情だ。
米国の分断とかで驚いてる人がいるけど、そんなの当たり前じゃないかな。人間はみんな分断されてる。それを無視して、あるべき姿をみんなで共有してるんだ的な幻想を信じてるところがあの国の気持ち悪さだった。日本もかなり毒されたけど、これでちょっとはマシになるだろう。
エマニュエル・トッドの米国分析。教育が進むとエリートが増え、みんなのためと言いつつ、みんなのためにならないグローバル化を推進してしまう。それゆえ、白人中間層がトランプを利用して革命を起こしたとの見立て。ポリコレの弊害とかも、まさにそれだと思った。
米国の一国主義への移行、英国のEU離脱など、世界的なグローバル化はもう終焉するとしたうえで、日本は家から個へという価値観の切り替えをもっと急がないと高齢化がさらに進んで衰退するとも。賛同できるところが、けっこう多い。
中国的なナショナリズムは警戒しながらも、エリートと大衆が結束するようなゆるやかなナショナリズムを日本に勧めているのが面白かった。あと、グローバル化が好きなフランス人とは思われたくないという、結びの発言がいかにもフランス人だなと(笑)
トランプ関係のツイートをまとめておきたいので、ちょっと付け足し。彼やその家族の勝ち組的なところと、もはや批判するしかなくなった人たちの負け組感が好対照で興味深い。デモをやってる時点で負け組っぽい、という妻の名言を思い出す。
格差がなければ努力する楽しみもない、という話も妻はしていた。たしかに、格差がない世の中ってじつは不自由だし、違いを認め合ったほうが、多様性のゆるやかな共有にもつながる。それはさておき、こういうときにトランプのような人物が出てきて、ちゃんと支持される米国の底力よ。
・・・・・・
トランプはスキャンダルが似合う。
人間らしく、英雄らしいことの証明だろう。
政治家の役目のひとつに、時代の空気を体現して、その風向きをちょっとだけ変えるというものがあり、彼はまさにその成功者のひとり。
日本だと、小泉純一郎や安倍晋三がその役目を果たし、高市早苗がこれからそれをやろうとしている。
あと、分断が当たり前だということを全世界に知らしめたのがトランプ大統領誕生という「事件」でもあった。
おかげで、僕も合わない人たちとは距離を置くことを進めることができ、感謝している。
スキャンダルは叩くより愛でるもの~宝泉流芸能時評 エフ=宝泉薫 @somei64
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