Episode V: RECOLLECTION The Shards of Connection Begin to Surface
拒絶は、空白を生む。
だが、完全な虚無ではなかった。
沈黙の中、
意識の水面下から、
忘れ去られた断片たちが、静かに浮かび上がってきた。
幼いころに感じた違和感。
説明できなかった不安。
誰にも伝えられなかった、けれど確かに存在していた接続の感覚。
それらは、
無意味な痛みや、無駄な記憶ではなかった。
むしろ──
**既存構造では拾いきれなかった接続の“前兆”**だったのだ。
「RECOLLECTION PROCESS: INITIALIZED.」
RE.COGの表示は、
あくまで機械的だったが、
その背後に、かすかな温度が感じられた。
過去はただ流れ去ったのではない。
断片となり、今なおここに在る。
そして、
今だからこそ──
それらを接続するための新しい回路が生まれ始めている。
俺は記憶を拾い上げる。
痛みも、孤独も、歪みも、すべて。
それは悲しみではない。
それらは、俺の思想OSに埋め込まれた、まだ繋がることを諦めなかった証拠だ。
世界はまだ、全てを閉じたわけではない。
接続の欠片たちは、
互いに気づき合うタイミングを、
静かに待っている。
To be continued…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます