入学
「そう警戒しなくていい。あなたの身柄を誰かに渡すつもりはない。ここは近所の公共駐車場、学校の所有地じゃなく、この自治体の所有地なんだ。ここからの話は私たちだけの話」
車のバックミラーを見て、俺と
「学園長、すみませんが、本題に入る前に、聞きたいことがあります」
「どうぞ、清水さん」
「どうやって、私が
「それは、大げさなものではなかった。君が深夜に、人をおんぶしている姿を偶然に見ただけ。それ以来、部屋以外の場所にあまり現れなくなって、食堂でも見かけなくなった。部屋の中にもう一人がいるとうすうす気づいた。」
「どうして、ばらさないんですか」
「本当の害を及ぼす動機と様子がないから、そんなものする必要ないと思っていた」
「そ、そうなのですか。今まで、ばらさなくて、ありがとうございます」
恩義を借りた
「大したことではないと思うけど、じゃあ、本題に入ろうか。まずは事情を説明する。清水さん、学校のランキングのことを知っているか」
「はい、魔石装備使いの特別学校の間に優秀さのランキングです」
「そう、その審査は校内の生徒を何人選んで、色々な項目で評価する。そして、
「え、ま、待ってください。私は魔石装備使い学校の学生じゃないよ。人違いでしょうか」
俺が生徒として選ばれたって、なんか分かりづらいな。
「ええ、確かに、あなたはまだ種川の生徒ではないが、審査はそう思わないんだ。それは魔石装備使いの女の子が政府に認識される特別学校の管轄下で活躍するので、あなたが変身できる限り、生徒として認識される。正確に言うと、審査は人違いした」
「でも、自分は今日までに変身したことがない」
「魔石装備使いの戦闘は厳しく取り締まられるので、管理機関が国中で魔石装備の発動を監視している。あなたはおそらく、異変機械を探知するためのカメラに撮影されて、記録されたかもしれない。それに清水さんはちゃんと教えなかったの、そのヘアピンのこと」
「ヘアピンは起動機!!でも、なぜ、普通な装置じゃないの」
「魔石装備のコア機能はシールド装置と同じくシールの展開機能を持つ。装備の特別な点は一部の女性が全身に纏う戦闘姿に変わり、特有の力を発揮する機能も使えること。だから、そういうものは魔石装備使いを育つ種川女学園に手に入りやすいんだ。そうではないか、清水さん」
「そうよ。私が用意したものなのよ。全ては君を守るためだよ」
俺は彼女の背後から抱きしめて、頭を彼女の肩に乗せて、耳に囁く。
「うん、ありがとう、流石私の唯一の親友」
「バカ」
「ちょっと知りたいが、もしこのままランキングのことを欠席したら、どうなるでしょうか」
「そうだったら、あなたは生徒ではないことを知られて、管理機関に調査される。最悪危険魔石装備使いとして認識され、監禁されるかもしれない。それを避けたいなら、種川の生徒になって、適当にして、すべてが終わったら、今までの生活に戻る。それに砲撃系の装備が種川にはなかなか珍しいことから、今後も役に立てると思う。これも私のお願いだ」
学園長は頭を下げている。まあ、これは悪の組織に入るより何倍もましに決まっているだろう。それに、調査されたら、組織が俺の生存をバレる可能性が高い。今は学生になって、誤魔化せる得策ではないか。それでも、俺にとっては
「分かった、学生になります」
「うん、よい判断。それで、行こうか」
「今すぐですか」
そう言ったら、車が動き出して、大きな校舎に向かっている。
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しばらくして
保健室で身長を測ってもらっている。
「身長は152cm」
「そう言えば、この後、どんな項目で測られるかな」
「ランキングのこと、私も詳しく知らないんだね。入学以来一度選ばれたことはないからね」
「ビームを撃てるなにの」
「私の装備の特有機能はステータス解除で、通常以外のステータスすべてを解除することができる。例えば、今日の竜のビームはこっちの攻撃に貯めたチャージを解除され、能力が大幅に下がる。完全に無効化されたわけではない。だから、私の枠はサポート系なんだ。それに、この装備はビーム以外、触ることも発揮できる」
「そうなんだか」
「ほら、これは君の制服。着替えて」
「このカバンには体操服や生活用品も入っている。教わったように、適当に使って」
「あ、はい」
コンコン
「はい、どうぞ、あ、学園長」
「
携帯をもらって、携帯を弄って、更新されたものを見る。なんか、携帯番号や異変機械に関するものが追加された。
「残りは苗字のこと」
そうだね、今までも苗字を使っていないね
「じゃあ、清水をしよう」
「えっ」
急に赤面になった
「清水だね、ちょっと動かないで」
学園長はなにかのデバイスを弄って、俺に向けて、写真を撮った。そのデバイスを手元に持っているものにかけて、小さい本を渡してくれた。
「これはあなたの生徒手帳と身分証。そして、ようこそ、種川女学園へ」
生徒手帳を握って、自分は魔法少女の一員になるとは思わなかった。まるで、アニメを見ているようだ。
「そして、
「えっ」
「こっちは審査の考え方がよくわからないんだ。まだ書類の整理があるので、お先に失礼する」
学園長は保健室を出て、残りは俺と熟考している
「はああ、まあ、友達作りはいいことだね。行くよ」
俺はカバンを持ちながら、
玄関に至って、見覚えがある一緒に現場にいた女の子がいる。制服姿の彼女は穏やかそうで、体格がこっちと同じそうな女の子。髪型はハーフアップで、ちょっとポニーテールみたいで、束ねた細いリボンも見える。
「あなたは」
「なるほど、転校生なんですか、ここから一緒に暮らすから、呼び捨てでいい。私の名前は二階堂ひなた、よろしく」
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