【ヴィシュヴァカルマンの作業部屋】
「や~っと帰って来おったか!おおっ、孫が増えておる!」
スーリヤ達を迎えたのは、サンジュニャーの父ヴィシュヴァカルマン。
チャーヤーを創ったのもこのお人。
「ごめんなさい、お父様……。」
「まったくこのバカ娘が。短時間ならまだしも、チャーヤーに長期間の影武者が務まるはずなかろうが。」
ため息混じりに言ったその言葉に、スーリヤが苦笑していた。
「チャーヤーがボロを出さなければ気づきませんでしたよ。さすがお義父さんです。」
「ん?そうか?まあ、モノ創りなら儂に任せい!」
スーリヤにヨイショされ、気を良くしたヴィシュヴァカルマンが胸を叩く。
「で?お前が逃げ出した理由とは?」
父親に問われ、苦笑しながら説明した。
「ま、眩しいってお前……」
自分の娘ながら呆れてしまった。
だが今は平気らしい。
「それが帰って来たという事は……もう大丈夫なんだな?」
「ええ、しばらくは平気です。」
そう言ってスーリヤの腕に抱きつくサンジュニャー。
「しばらく……か。」
ふむ、と考えるヴィシュヴァカルマン。
今は平気でも、いずれは耐えられなくなるという事だ。
二人が平穏に暮らす為にはどうすれば良いか。
原因は太陽の輝き……。
眩しすぎるスーリヤの身体……。
ポンと手を叩く。
どうやら解決策を思いついたらしい。
「スーリヤ、ちと儂の作業場まで来てくれんか?」
「構いませんが……?」
何用かと首を傾げるスーリヤに、いいから来いと促し連れて行く。
「そこに座ってくれ。」
ヴィシュヴァカルマンが指差したのは作業台の上だった。
「そこ……とは……?」
「そこと言ったらそこじゃ。そのろくろに座れと言っておる。」
「ろくろ!?そこに座って何を!?」
陶器を作る回転台。
なぜそこに自分が座らなければならないのか。
ヴィシュヴァカルマンが何をしたいのか、さっぱり分からない。
「お前らの為じゃ!早よ座れ!」
仮にも義父の言う事だと、疑問に思いながらもスーリヤはろくろに座った。
「よし、次は服を脱ぐんじゃ。」
「お、お義父さん……?一体何を……?」
「じゃからお前らの為だと言うとろうが!早くせんか!」
もういいや……。
理由を諦めたスーリヤが上半身裸となる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます