第4話 大公の娘 リン
「どうしてそんなふうに思うんですか? 大公の1人娘なんですから、きっと大公だって心配されてますよ?」
俺は悲しそうな顔をするリンさんを励まそうと声をかけてみるが何も変わらない。
「彼女は孤児院出身の平民だからよ」
俺とリンさんの会話を聞いていたお嬢がそういって俺の身体をペタペタ怪我が無いか確認しつつ伝えてくれる。
「あのっ……。さすがに恥ずかしいので、どさくさに紛れて服を脱がそうとするのやめてもらっていいですか? それよりも孤児院出身ってどういうことですか? 大公の1人娘なんですよね?」
お嬢に尋ねるとお嬢は頷いて
「あくまで書類上は娘ってだけで彼女は孤児院から引き取られた戦争孤児よ。彼女は大公の政治道具として引き取られたみたいよ」
お嬢は、そういうと俺に金貨を6枚渡してくる。この世界では金貨は1枚2万円くらいの価値だ。
「服、さっきので焦げちゃってるから新しいの買ってきなさい。予備があるとはいえ、あれはあくまで予備だから丈とか調整しなくちゃだから、今オーダーで作ってもらうついでに予備を調整してきなさい。それとうちに匿うにしても、その格好のままだと直ぐに周りからバレてしまうからメイド服を着て給仕してもらうわ、そうすれば多少は誤魔化せるでしょ……」
それじゃあ行ってらっしゃい。といってお嬢とメルクさんは帰っていった。
「それじゃあ行きましょうか? 仕立て屋に」
俺とリンさんは仕立て屋にむかうことにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます