第6話 メンタル最弱で選ばれた理由

 山村が、平手打ちを見舞わせようとした瞬間、早乙女は鋭い反射神経で、平手打ちを打ち払った。


 早乙女は一瞬、驚いた表情をしたものの「良い攻撃ね、流石にXTに選ばれるだけはあるわね」感心した様に言った。


 「僕は命の危険があると、急に、発言と行動が堂々するんだ、内心ビビってはいるんだけど、多分訓練の途中で命に関わる様な事が何回かあった、その時の僕の行動を見て上が判断したんだと思う、極度の臆病でも選ばれて特殊部隊に勝ち残ってきたのはこの為だと思う」


 「へぇーやるじゃない、その感じだったら相当アンタモテるわよ」


「その言葉、同期で立場が対等、尚且つ女性がいう場合ハラスメントにならないんだったね」


 「言うようになったじゃない」


「話している暇はない、直ぐに博士の護衛に行くよ」


早乙女は「役に立ってくれそうね」と言って西本の休憩部屋に向かった、西本も携帯していたダブレット端末を見ながら向かう。


 西本は部屋で、特に慌てるでもなく、椅子に腰掛けていた。


 妙に落ち着いているなと山村は思ったが、ときは一刻を争う「敵とは我々が戦います、どこか安全な場所に避難して下さい」


「安全な場所など無いよ、命を狙われると知ってからからいつ死んでもいい覚悟は出来ている、私が死んでも後を継ぐ者がいる、ここで命が潰えてもしょうがない、私はそれだけの罪を犯した」 何か吹っ切れたように諦めた顔で西本は話続ける。


 「チート能力者については研究している、どの能力を持つ者が刺客になったらのかは知らないが、君たちが束になっても勝てる相手じゃ無い」


 早乙女は急に窓を開けて「おい、コラチート能力者、博士はここにいるぞ」大声で叫ぶ、一切西本の話をまともに聞いてない。


 「コラやめろ」山村必死になって早乙女の口を押さえた。


 ふと、山村は気づいた、早乙女の口を押さえた時、密着した早乙女の体が柔らかいという事に、特殊部隊はハードは訓練を行うので筋肉が付くが、格闘家のように筋骨隆々では無い、何故ならどんな状況でも相手を仕留められる実戦に重きを置いた訓練をするからしなやかな筋肉が付くからだ。


 山村もそういう体に仕上がっている、それよりも女性の体をしっかりと触った事がないので、それに気付き、狼狽した。


 早乙女は口を押さえていた山村の手をさっと振り払うと「何エロいな顔して私に触ってるんだ」と山村に言い放つ。


 山村は恥ずかしくなったが「叫び声が聞こえて短期間で分かった事が少しある、それを元に戦略を立ててる、それを話す」


 「本当にだいぶ、対応がマシになってるわね」早乙女はいった。


 すると、チート力者レーダーが反応すると、このこの研究棟から見えるところに異能力者がいる事が分かった。


 2人はそっと研究棟の窓から見てみると、何人かの、研究所の警備兵達が、異能力に向かって、少し距離を置いて、5人ほどが拳銃を向けいた。


 「動くと打つぞ」警備兵の一人が威嚇するように言う。


 チート力は意に介する様子もなく、ポケットに手を突っ込んでじわり、と警備兵達に近づいていった。


 「打てー」その警備兵の指令とともに一斉に銃が放たれた時だった。


 異能力は全ての銃弾を肉眼では追えないスピードで軽々とかわした。


 警備兵達は遠目からも狼狽した様子で銃をチート力者に向かって打ちまくるが、全く当たらない。


 警備兵達を嘲笑うかの様に球を避けていた、チート能力者は一気に10メートルがらに離れた警備兵達に一気に襲いかかった、あっと言う間に警備兵達は道の上に倒れていた。


 ダブレット端末のカメラで、その様子を撮っていた山村を他所に、こちら側が見ている所から後ろ姿ないチート能力者に対して、銃を放った。


 すると一瞬で、異能力者が、弾をひらりと交わした。


 山村は早乙女の手を引き、窓から2人で離れる「勝手な事しないで、こっちの居場所がバレるでしょ」山村は必死になって言う。


 「だって、隙だらけだったんだもの、それでアンタ相手がどんな能力だかわかる」早乙女は冷静に尚且つ高揚してる様な口調で言った。


 山村は恐ろしい程のスピードでタブレットで今撮った動画を次々と解析した「分かった事が幾つかある」


 「何が分かったの」


「まず、警備兵達から撃たれた時弾交わしたスピードと警備兵を片付けた時のスピードが違う、スローに再生すれば分かる、弾を避けたスピードと動きは人間をスピードを遥かに超えている、しかし警備兵を倒した時のスピードは確かに人間の速さを超えてはいるが、あくまで、人間の身体機能を大幅に向上させたと言う範囲を出ない、しかし、弾を避けまくる、早さと動きは人間の動きのそれでは無い」


 「じゃあどう見るの」


「恐らく、君が放った、死角からの銃撃をかわした事からも敵は攻撃をかわす能力を持っていると思われる」


山村はチート能力者に見られない様に、そっとチート能力者を見た、ゆっくりと大道を闊歩しているが、こちらの方向には向かってない。


「恐らく、チート能力者は僕たちの居場所を分かって無い、そして、道を堂々歩く事からも攻撃をかわす能力は視覚情報からかわしているわけでないと思う」


「それで、対応策はみつかったの」


「仮説を立てた、それを実行しようと思う」


「アンタ、本当に別人の様ね、本当にビビりながらやってんの」


「まぁ、そうだよ」実際に山村は極度の不安の中で的確に行動していた、いまはクスリもやって無いのに脳汁がてでいる、極度の恐怖を感じながらも素早く行動できる感じるこの瞬間が、山村は絶対に味わいたく無いと思いながらも好きだった。


早乙女は「じゃあ直ぐに実行してかたしちゃいましょ」


「ok.やってみよう」


 




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