第5話 メンタル最強女とマッドサイエンティスト
西本は諦めた様な表情で話始めた「確かに君の言う様に元未成年殺人犯罪者の脳で研究している」
言わな方もすでにこの状況で、理解していたが、山村は言葉として改めて聞く事で、衝撃を受けた。
「でも、これらの元未成年殺人犯罪者は裁判でも少年院でも出所後も、全く反省の色が無かった者だけを国が選んでいる」
反省の色がないという言葉を西本は明らかに強調していた、それが良心の呵責に苛まれている事を雄弁に語る。
山村は西本のその姿を見て、居た堪れなくなり、早乙女をチラッと見たが、全く顔色一つ変えてもいなかった。
「30年以上前に異能力の研究が、私の命を狙う組織で進められていた、その組織は、私の他にも優秀な異能力に関する研究者が破格の報酬で雇われていた、その組織の資金源は
、世界各国で暗躍していた麻薬王アリアス・ルイスだ」西本続けて話す。
山村はその存在を知っていた、恐る恐る「でもルイスは部下に随分前に暗殺されたんじゃ」と聞いた。
「それで、実験施設、は閉鎖されて、研究は途中で、終わった、私は人間兵器であるチート能力者の研究をその研究を知ったこの国から直々に依頼された、命と地位と研究を保証する約束でな」
西本は一息付くとさらに話始めた「しかし
、ルイスの意思を継ぐ残党達が豊富な闇社会の稼いだ資金をバックに組織に再びバックについた、それでかつて研究所に勤めいた研究者を集めて、チート能力を覚醒されるのに成功したんだ、私も接触があったが断ったため、異能力を開発させまいと命を狙われているのだろう」
「あなた、苦しんでる様に言ってるけど悪い事してると思って無いでしょ」
すると良心の呵責に苛まれていると山村が思っていた西本の表情が変わる。
「誤魔化せないか、何でわかった」西本が冷淡な口調に変わった。
「やっぱりそうか、苦しんでいる話し方してたけど、口調はテンションが上がってるわ、一応、心理学の成績は良かったのよ、確証はなかったけどね」
「俺の研究は国家機密だ、これが表に出れば、政権が飛ぶ、そのため、私が罰せられる事は無い、それもさっきも言ったろゴミをなりに人類の研究に貢献させてやってるんだ、むしろ感謝してもらいたいぐらいだ」完全に西本は居直っていた、その目はマッドサイエティストそのものだった。
すると、早乙女は「ok、心置きなく任務を遂行できるわ」
(俺の気持ちが、全然追いつかないよ!)山村は心の中で叫んだ。
「ちゃんと話してくれたから口外はしないわ、私だって出世したいから」ちょいテンション高めに早乙女は西本に言う。
西本は落ち着いた表情で「隠していた事だから話して疲れた悪いが、一人にさせてくれないか」と言った。
早乙女と山村は異能力者を半径50m以内で探知できるレーダーを上から渡されていた、それを開発したのが、西本だ、その事の研究、さらに西本が命を狙われている事からも、かなり、チート能力者の研究が西本を中心として行われているのだろうと山村は思った。
「レーダーは敵をとらえていない、私たちは部屋出て、一人にさしてあげましょ」早乙女は山村を促し、2人で部屋を出た。
「あーなんか暇だから何か、スマホゲームでもしないアンタ私が今ハマっているゲームダウンロードして一緒にやりましょうよ」
超ヘビーな話を聞いた後だと言うのに早乙女はケロッとしている、山村はさっきの元少年犯罪者を検体に使っていた事が、頭を離れない。
「アンタ、さっきの話がまだ、頭に残っているの」
「当たり前だろ、すぐに切り替えられない」
「アンタね、政府や上層部が、正義のヒーロー達だとでも思ってるの」
「それは、思って無いけど…」
「じゃあ別にいいじゃない」
「そういう問題じゃないだろ」
「あたし達は任務を遂行れはいいのよ、簡単な事でしょ、それなのに出会った時からずっとウジウジ、シャキッとしなさい」
「僕は、すぐに気持ちを切り替えれないんだ」
「別に切り替えなくても良いじゃない」
「ウジウジどうしようもなく悩むんだよ」
「別に悩むから任務にマイナスというわけじゃないでしょ」
「君の様に自己肯定感の高い人間じゃ僕はないんだよ」
「自己肯定感なんて、マスコミが商売の為マウントを取らせようとして言ってるだけの言葉でしょ」
早乙女は山村の言葉に対して全て1秒も掛からず瞬時に躊躇なく言い返す。
「君には思いやりがないのか」ビビリなから山村は言う。
「アンタには無い」
唖然としている山村に早乙女はさらに続ける
。
「アンタも防衛大で出んでしょ、なんでアンタみたいな極度のビビりが、入ろうと思った訳」
答えは山村の中にはちゃんとあった、昔から極度のビビりだった山村だが、中学生の頃、繁華街を歩いていたら、高校生ぐらいのチャラい格好をした不良たちにカツアゲされたのである。その時の恐怖が、山村を自分を守る為に強くさせようと決意させ、必死に肉体のトレーニングに励んだ、防衛大を選んだのも、いざという時の護身術を手に入れる為である
。
それにハードな訓練をしている時だけは自分のビビリでウジウジしてるのを忘れる事ができた、考えている暇がないからだ、そして確実に自分を守る為の力はついてはくる。
山村は自分がビビりな事や悩みを忘れる為だけに、防衛大に入隊した事を、人に知られるのは嫌だった、ネガティブな感情を忘れる為に軍に入るぐらいネガティブなのかよと思われるのが嫌だった。
黙る山村を見て「まぁそれはいいわでも、
アンタが、そこまでビビりなのにこの任務に着いたのは、上官が言ったことだけじゃない特技があると思うんだよね、私も別に死にたく無いし、任務を遂行したい、だからあなたの特技を予め、私に教えてよ」
山村は上官には聞かされていないが、任務に選ばれたのは、心当たりがあると言うかこれしか無いだろうと思ってる。
生きて行く、最低限のプラス感情しか持たない自分が、多分選ばれた意味、それを早乙女に伝えようとした瞬間「ぎゃあ」この棟の外から、叫び声が聞こえた、その瞬間、異能力者感知レーダーが鳴る。
「来た、行くわよ」勇ましくレーダーに映る標的の印に向かって早乙女が、向かおうとした時「待て」山村が大声で命令するような口調で叫び、早乙女に平手打ちを見舞おうとした
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