3-8 まずは自分の得意なジャンルで!

 小説と同じですが、俳句にも得意・不得意があります。


 明るい句であったり、儚さがある句、切れのある句と様々。残念ながら「目指したい句」と「得意な句」は、必ずしも一致する訳でありません。不得意な分野で頑張っても、中々結果は出ません。


 私の場合、入選した句で共通しているのは「口語俳句」が多いという事です。やはり文語俳句が格好イイと思っても、表現であったり、言葉の勢いは弱くなってしまう。


 例えばNHK俳句の「双六じゃ十二進んだ辺りだろ」。


 少し勝負した表現ですが、意識したのは「じゃ」や「だろ」と「濁音」。この方が自分の言葉らしい。それに言葉も扱い易く、細工がしやすい。


 すろくうにすすんあたり


 俳句のイメージが綺麗な句であれば、調べが濁らないように助詞の「濁音」を避ける考え方があります。その逆のイメージならば「濁音」を入れる・増やす。


 この句は上手く行っていない双六のイメージ。だから、濁音を増やし員を踏む。その成功例だと思っています。もちろん文語にも挑戦していますが、遥か遠い昔の記憶で苦手な思い出が……。


 投句に慣れてくれば、どんな俳句で、どこに投句するか? 少しだけでも狙いを明確にすれば、意外と早く結果に繋がることがあるかもしれません!

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