第6話「神々の嘘と、世界の設計者」

ピラミッドの地下深く、

封印されていた禁書『セブン・スフィア・コード』を開いた瞬間、

ザクは“この世界”が「創られた仮想構造」であることを知った。


「この世界は……“物理エンジン”の上に組まれた、神の実験場?」


そこには、こう記されていた。



『人類は七度目のシミュレーションである』


かつて神々と呼ばれた存在たちは、

知的生命体の進化を何度も試みては失敗し、

その度に“世界”を書き換え、ゼロから再構築していた。


「じゃあ、俺が王になったのも……全部、計算された“選定”だったのか?」


書には続いてこう書かれていた。



『この世界は、君たちの”自由意思”によって、初めて完成する』


「自由意思……? つまり“神の支配を超える存在”になれってことか……?」



そのとき、

ザクの体に金色の文様が浮かび上がった。


「“スフィア・コード起動認証──完了”」


巨大なピラミッドが震え、

空に向かって黒い穴が開いた。


その先にいたのは、

人類の創造主――ではなく、

「ザク自身の未来の姿」だった。



未来のザクは語る。


「お前はここで“神”を超える。だが、選べ。

 世界を解放するか、自分だけが神になるか――」

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