あっけない幕切れ

「全く、あの暴れん坊のカマイタチを倒すとは…。さすがとしか言いようがないな…」

男は国枝財閥の建設予定地の出口付近で呟いた。

「しかし、あのカマイタチ…。オレの分身を一撃で殺しやがって…」

「つまり、今の君が本体ってことで間違いないかな?」

男は声の方向に銃を向ける。

「誰だ!」

「後ろだよ」

その声が男の聞いた最後の声となった。


怪木は今しがた殺した男の死体を地面に埋める。

「これで当分の間は見つからないだろう。…おっと」

怪木は物陰に隠れる。

燃町美弧が通過するからだ。

一瞬、彼と契約している超常的存在の九尾がこちらをみた気がするが、気にしない。

通り過ぎる燃町を見て怪木は呟く。

「期待してるよ、燃町くん。君はこの世界を壊すべき存在だからね」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る