第4話 魔王の願いと強士の仕事

最華家が生まれた翌日、また、十雷は強士を呼び出した。そして、強士はそれに応え、その場所へ向かった。その場所は、華やかな装飾があふれる十雷魔王陛下の自室であった。そこに着いたとき、強士は十雷に質問した。


「何故、俺を呼び出したのですか?しかも陛下の自室に、」


十雷は、笑顔で答えた。


「いや、あんまり意味はない、強いて言うならお前が、我の雲孫である王子に似てるからだ」


強士は、少し顔を渋らせながら言った


「俺が王子に似ているからという理由で、自室に招など、愚策では、ありませんか?」


十雷は言った


「勿論、この行動は、一国の王としたら、愚策であろう?しかし、我はもうそろそろ900歳になる。そして他国の王のことは、全員知っているし、国際連合の国際法によりスパイは、廃止された。」


強士はため息をつきながら、言った。


「それで本題は何です?」


十雷は、真剣な表情で、


「我がおよそ100歳の頃、第六次刷野大戦が起こった頃、我が国は負けてしまい、大陸を分割統治されてしまった。そして数年後にそれは、撤退していったが国は分裂してしまった。我の祖父はそれを打開しようと、第八次大陸内戦争を行い、どうにかして大陸統一を成し遂げようとした。しかし、それと同時に、第七次刷野大戦が勃発してしまい、大敗に終わった。それがこの国の今の国境を生み出した経緯だった。そして、我はまた、祖父が成し遂げれなかった。大陸統一を成し遂げたい。共に協力してくれないか?というのが本題だ、」 


強士は、言った。


「陛下、そうすると国際連合が黙ってないとおもしますが。勿論ご協力させていただきます。」


十雷は、


「ありがとう、まずは交通安全担当大臣の補佐をしてくれ」


強士は、笑顔で言った


「はい、謹んでお受けいたします。」


十雷は、


「さっそく、明日、交通安全担当大臣室に行って仕事してきてくれ、」


その後、2人は解散し、それぞれの自室に戻った。




 翌日の早朝に強士は、交通安全担当大臣室に向かった。そして扉をノックすると、


「はーいどうぞ、」


という女性らしい高い声が聞こえた。そして扉に手をかけて部屋に入ると、中にはピンク髪の美しい、緑目の強士と同年代かそれ以上のキラキラと光るような少女が強士の目に飛び込んできた。すると、少女は、


「あんたが十雷が言った強士くんね、私は、強子きょうこよろしくね~」


強士は


「よろしくな!」


と返答した。すると強子は、真剣な表情で


「仕事書類情報渡すから、通信暗号表示して」


といった。強士は


「わかった、俺の暗号は、●●●●●●だ、」


強子は、一瞬驚いた表情になったが淡々と作業を始めて言った


「あんたに、仕事書類渡したからちゃんと読んでから、承認マークを押して、そっから仕事が始まるから、」


強士は、


「ああ分かった」


といった瞬間承認マークを押した。それを見た強子は、驚いた表情で、


「あんた、ちゃんと読んだ?」


強士は一瞬疑問符が浮かんだような表情になったが、


「ああ、読んだぞ、時給や働く時間、予算等が書いてあったな、」


強子は、焦った表情になり(何、この人いつ読んだの?)と思ったが、それを頭の片隅に置き、言った。


「そう、読んだんなら良かった、私、教えるの下手くそだから、全部書類にまとめたんだけど、仕事の仕方は、わかったかしら?」


強士は、ドヤ顔で言った。


「あぁわかったぞ!」


といい、そっから2人の共同の仕事が始まった。

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