第39話

― 空に縛られ、空で戦う。ここが“頂”だ ―


浮遊要塞の外周にある「リングアリーナ」が解放され、戦闘フェーズが「飛行型モード」へとシフト。

各プレイヤーに小型飛行ユニット“スカイウィング”が自動装備され、空中での高速バトルが可能となる。


システム表示:

《空中戦フェーズ:開始》

《飛行ユニット装着中――残り時間:180秒》


玲央(心の声)

「ここで決める……この空で、“また戻る”って証明するんだ」


■空中戦:三対三の急襲戦


スカイウィングを展開しながら、玲央たちは三方向から敵の空中拠点へ突撃を開始。

Crimson Legionも同様に応戦。マルクスは風属性魔法を最大限に活用し、飛行経路を強制的に曲げるフィールド「ストーム・ベクトル」を展開。


未来はその中でも「視界誘導」を活かして陽斗の援護をし、陽斗は高速突進で敵を翻弄。


陽斗

「加速ブースト、オン! くれてやるよ、おれの“爆裂コンボ”!」


• 連撃×6 → 強制吹き飛ばし → 空中追撃 → フィニッシュスラッシュ!


観客席が沸くなか、玲央は背後から忍び寄ってきたMiaを察知し、スカイウィングを一瞬逆回転させてカウンター体勢を取る。


玲央

「甘いな、“空でも影は生きてる”。――《影牙・逆襲閃》!」


一閃。Miaの体が空を切り、撃墜されていく。


■最終攻防:空中制圧ポイント争奪


残り時間は60秒。

マルクスが最終魔法「エア・ブレイクフィールド」を発動。空中制圧ポイントに巨大な風障壁を構築し、Van­ishの侵入を阻もうとする。


だが、玲央は――“その瞬間”を待っていた。


玲央

「行くぞ、未来。陽斗――連携、最終形態だ!」


• 未来:分光遮断 → フィールドの視界を一時無効化

• 陽斗:壁面突進 → 一点集中突破で風障壁に亀裂

• 玲央:「終の蒼牙・零式改」 → 風壁を突き抜けて、コアへ!


空が、裂けた。

鋼の閃光が一直線に風のフィールドを貫き、Crimson Legionの拠点中央コアを撃ち抜く。


システム表示:

《敵制圧コア破壊!勝利条件達成》

《Winner:Vanish》



試合終了。Van­ishが準決勝へと駒を進める。玲央たちはモニター越しに、観客の歓声と共に画面が白く輝くのを見つめていた。


玲央(心の声)

「……まだ、終わっちゃいない。これからだ。もっと、もっと上へ」

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