この物語は「かわいい」や「誠実」等普段私たちが無意識に感じ使っている言葉の正体を、問答を通して探っていきます。
主人公はとても鋭い視点で思考を巡らせ自分なりの答えを見つけ出していきます。
一見抽象的な言葉を扱うだけに哲学的で難解そうだと思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、全くそんなことはありません。わかりやすい言葉で書かれているため内容は充実してながらも読みやすいです。物語を読んでいくうちにいつしか自分が物語の登場人物の一人として参加している錯覚に陥ってしまいました。
また、目に見えない感じ方を言語化してくれるので、読むとなんだか心がスッキリします。自分に深く向き合えないほど心に余裕がない現代だからこそ、皆さんにこの小説をおすすめしたいです。ぜひ読んでみてください!