第15話  崩壊への音

さきと付き合うことになり初めての朝だ・・・

仕事ははかどり、一日変えていた仕事も半日で終わった。

「なんか良いことでもありました?いつもはもっとつらそうなのに今日笑顔が出てますよ?」

「え、特にないがまじか・・・」

恋愛始めたての高校生ぐらいの感覚だ・・・

タバコを吸いに行く

ふと我に返った時だ

「ん?待てよ・・・17歳だよな? 犯罪だよな・・・」

やばい、ばれるわけにもいかなくなった・・

危険な恋愛なのはわかっていたがなぜかその時は何も感じなかったのだが

後々考えると未成年、子供だ。

「やっぱり・・いやそれはだめだ裏切るわけにはいかない。」

自分に言い聞かせタバコを吸い終わる・・


夜、また難波に向かう

任務として、さきの彼氏として動く。

今回の仕事は容疑者の犯罪現場の写真撮影だ。

まあ、あまり存在感はない感じなので好きではないが得意な任務だ。

その犯罪行為の証拠をもとに粛清対象かどうか判断するのも我々の仕事だ。

ピロん

先からの連絡が入る

「今日、〇〇難波のところに立ってるから、何かあったら教えて

逃げるし、助けるから」

「助けなくてはいいけどあんまり頑張りすぎるなよ・・・

心配だから・・・」

「わかった。ごめんね」

「愛してる・・」

「私も愛してる」

楽しく、情けない時間が過ぎる

任務に集中すべきなのにさきがいるビルがきになってしょうがない。

その時だ幸運なのか不運なのか彼女のいるビルの近くに対象が現れた。

すぐに向かう

何もないことを祈って

対象はいた、すごくガタイのいいロシア人だ。

さきは・・・いなかった

ピロん

さきから連絡

「五月が走ってたから逃げたよ・・何かあった?」

心の底から安堵した・・・

ここからは任務に集中

この対象は海外への人身売買に絡んでいる容疑があり、その証拠を見つけないといけない、何か会合でも開いてくれればいいのだが・・・

その時だ

「Есть ли хорошие женщины? いい女いるか?」

電話で話をしている

このことを上司に伝える

「女の話してますけどどうしますか?」

「接触できるか」

「やってみます」

俺はそのロシアン人に話しかける

「Здесь есть несколько приятных женщин. Хотите их купить?

いい女いますよ買いますか?」

「Кто ты? お前は誰だ」

「Женщины продают 女売ってるんですよ」

「Вы знаете Фудзимуру?藤村のしりあいか?」

衝撃が走った

さきの彼氏の名前が出たからだ・・


これらの音声は残っている

後から地獄を見せることを決定した瞬間だ・・・


「Кто это? Я не знаю だれですかそれ知りません}

「Тогда в тебе нет необходимости. Убирайся.

なら用はない消えろ!」

そそくさとその場を後にした・・・


この時俺は任務のために動けばさきのために動けたが

このときさきのためにを優先したから結果最悪になってしまったのだ・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る