天候に“適応”する異能者たちの物語。
国家に管理される体制から逃れようとする少年少女の姿が描かれます。
作者の方が、オリジナルイラスト制作のための設定から構築したとのことで、
異能のバトルシーンがとにかく美しく、迫力も満点!
「これ、映像化されたら絶対綺麗…!」と何度も想像してしまいました。
記憶を失った少年が、仲間たちとの関わりの中で少しずつ成長していく姿にも心を打たれます。
彼を支える仲間たちもまた、それぞれ過酷な背景を抱えながら、それでも“自分で選んだ道”を歩もうとする姿が印象的でした。
成長物語が好きな方、異能×ファンタジーが好きな方に、とてもおすすめの一作です!
静かな星に吹く、かすかな違和感。
風を読み、雷を知る少女・ヴェラは、それを誰よりも早く感じ取った。
嵐が来る。
雷鳴とともに運ばれてきたのは、かつて自分も囚われた檻の気配。
国家に封じられた適応者、名もなき少年。
暴走の危機を抱え、孤独に耐える存在。
「今度は、私が手を伸ばす番だ」
かつて何も言えなかった自分だからこそ。
今、誰かに選び直す自由を与えたい。
ヴェラは、仲間たちと共に動き出す。
雷と風、二つの因子が交錯するなか、
嵐の中へと踏み込む決意。
それぞれの想いを胸に抱きながら、風の星の仲間たちは動き出す。
これは、『選ばれた者』ではなく、『選んだ者』たちの物語。