第六章「開かれた窓」

 朝靄が街を包む頃、みのりはカフェの一角で新しいブレンドの試作を繰り返していた。窓から差し込む薄明かりの中、彼女の手元には数種類のコーヒー豆が並んでいる。インドネシア産のマンデリン、エチオピアのイルガチェフェ、そしてブラジルのセラード。それぞれが異なる色彩を持ち、彼女の中で独特の音色を奏でていた。みのりは目を閉じ、昨夜のライブで感じた音楽の余韻を思い出す。陽太の奏でた最後の曲。紫から始まり、青へと変化し、最後に黄金色の光が広がっていく。あの感覚を、コーヒーの香りと味で再現できないだろうか。

「また新しいブレンド?」

 雪子の声に、みのりは我に返る。叔母は髪を一つに束ね、既に朝の準備を始めていた。

「うん。昨日のライブの音楽を、もう一度感じたくて」

 みのりは少し照れくさそうに答えた。

「最近、ずっとそんなことばかりしてるわね」

 雪子は優しく微笑む。

「橘さんからの誘い、まだ考えてるの?」

 みのりは小さく頷いた。マンデリンの豆を指で転がしながら、その深い褐色を見つめる。豆の表面から、暗い紫色の波が彼女の中で広がっていく。

「後悔だけはしたくないの」

「みのり。無理に答えを出そうとしなくてもいいのよ」

 雪子はエプロンを結びながら言う。

「あなたの感覚を信じて」

 みのりは窓の外を見つめた。朝の光が少しずつ強まり、街に色が戻ってきている。かつては閉ざされた窓の向こう側と感じていた世界が、今は少しずつ手の届く距離に感じられるようになっていた。


 午後、みのりはカフェが一時的に空いた時間を利用して、陽太から送られてきた新曲のデモをイヤホンで聴いていた。耳に流れ込む音は、彼女の内側で鮮やかな色彩の風景を描き出す。紫や青のグラデーションは相変わらず美しいが、同時に何か別の要素が織り込まれていた。より整理され、洗練された色彩。それはまるで丁寧に整えられた庭園を眺めるように、秩序立った美しさがあった。

「どう? 新しい曲は」

 静かな店内にコーヒーカップを置く音が響き、雪子が向かいの席に座った。みのりはイヤホンを外し、慎重に言葉を選ぶように視線を落とした。

「きれいだけど、何か違う気がする」

「違う?」

 雪子が穏やかに問い返す。

「うん。私が最初に感じた色彩とは少し違うの。何というか、もっと整理されている感じ」

 みのりはうまく言葉にできずに言いよどんだ。しかし、それを悪いとは言いたくなかった。

「でも、それが悪いことだとは思わないの」

 雪子は静かに頷き、ゆっくりとカップを回しながら言葉を続ける。

「それは橘さんが成長しているってことじゃないかしら。あなたの感覚をヒントにしながらも、自分の音楽としてしっかり形を作っているのよ」

 雪子の言葉には確かな説得力があり、みのりは少し戸惑いながら窓の外へ視線を移した。窓越しに見る午後の街は、穏やかな日差しに包まれている。人々が行き交い、世界はみのりが感じる色彩とは無関係に、整然と流れていく。

「そうかもしれない。でも、それって私がもう必要ないってことなのかな」

 みのりの声は微かに震え、不安が隠せていなかった。自分が信じ始めたばかりの感覚を失うことへの恐怖が、再び胸の奥でざわめき始めているのがわかった。

「そんなことはないわ」

 雪子は即座に言った。彼女の声は柔らかくも力強く、みのりの心を支えるように響く。

「あなたの感覚が彼の創造性を刺激したのは確かなことよ。それを橘さんがどう受け取るかは、あなたが決めることじゃない」

 雪子はカップを置き、みのりの目を真っ直ぐに見つめて話し続けた。

「あなたは自分の感覚に責任を持つことはできても、橘さんの音楽にどう影響するかの責任まで背負う必要はないの。彼の音楽をどう表現するか、それを決めるのは彼自身よ」

 雪子の言葉に、みのりは深く息を吐いた。自分が信じ始めた感覚を守りつつ、他者の選択や評価から自由でいることは難しい。だが、彼女はその難しさを受け入れるべきだとも感じていた。

「私、もう自分の感覚を恥じたり、否定したりするのをやめたい」

 みのりは小さく、しかしはっきりとした声で言った。自分の内側にある迷いと決意が、同時に胸の中で渦巻いていることを感じながら。

「それが一番大切なことよ」

 雪子は微笑んだ。その微笑みが温かくみのりの心を満たし、彼女はようやく肩の力を緩めることができた。


 夕暮れ時、店内にはジャズのレコードが静かに流れていた。みのりはカウンターでコーヒー豆を磨きながら、まだ耳に残る陽太の音楽を心に反芻していた。突然、ドアベルが鳴り、彼女ははっと顔を上げる。そこには普段よりも疲れを滲ませた陽太が、肩を落として立っていた。

「こんばんは」

 彼はかすかな微笑みを浮かべたが、その目には重い陰が宿っていた。

「閉店前に申し訳ありません」

「いいえ、大丈夫ですよ」

 みのりは動揺を隠しつつ、彼をカウンターへ案内した。

「コーヒー、淹れますね」

 みのりは手際よくコーヒーを準備し始める。彼女の指が選んだマンデリンとエチオピアのブレンドは、深い紫色の香りを放ち、まるで陽太の沈んだ表情を慰めるために選ばれたようだった。

「何かあったんですか?」

 みのりがカップを差し出しながら慎重に尋ねると、陽太はコーヒーの香りを吸い込み、ようやく肩の力を抜いた。

「実は今日、大手レーベルのプロデューサーと会ったんです」

 彼の口調にはためらいがあり、視線は手元のカップに落とされたままだった。

「音楽に興味は持ってもらえたんですが...」

「商業的な路線に変えるように言われたんですか?」

 みのりの問いに、陽太は小さくうなずいた。

「ええ、もっとシンプルで大衆的な曲調にしろと。みのりさんの感覚を取り入れた音楽は面白いけれど、リスクが大きすぎると言われてしまいました」

 その言葉が、鋭い針のようにみのりの胸に刺さった。彼女が最も恐れていたこと―自分の特別な感覚が、陽太の夢を阻害してしまうかもしれない、という恐怖が再び蘇る。陽太は窓の外へ視線を移し、ぽつりと呟いた。

「私はどうするべきなんでしょうね」

 彼の声は静かだが、重い問いかけを含んでいた。

「自分の信じる音楽を貫くべきなのか、それとも多くの人に受け入れられるように変えるべきなのか」

 みのりは彼の横顔を見つめながら、その苦悩が自分自身の葛藤と深く重なるのを感じていた。

「陽太さん自身は、どうしたいんですか?」

 静かに問いかけると、彼は迷いのない視線を戻した。

「私はやはり、自分の音楽を信じたい。みのりさんと出会って感じた、本当の音楽の価値を捨てたくはありません」

 その言葉は彼女の心に深く響いた。彼は明らかに苦しみながらも、自分の音楽と彼女の感覚を守ろうとしている。そんな陽太の覚悟に応えたいという想いが、みのりの中で徐々に強まっていくのを感じた。

「私も信じています」

 みのりの声には自然と力がこもった。

「陽太さんの音楽は必ず、理解してくれる人たちに届くと思います」

 その言葉に陽太は微かに微笑み、そっと彼女の手に自分の手を重ねた。

「ありがとう。みのりさんの言葉が、本当に私に勇気をくれる」

 しばらく心地よい沈黙が流れた。二人の間には、もはや言葉にならない理解が静かに満ちていた。やがて陽太は意を決したように口を開いた。

「実は、もう一つ話があります」

 彼は深く息を吸い込み、言葉を続けた。

「新しいアルバムの制作が正式に始まることになりました。改めてお願いしたいんです。みのりさん、ぜひ共同クリエイターとして参加してくれませんか?」

 予期していた言葉だったが、みのりの胸は再び激しく波立った。一度ならず二度までも誘われているのに、彼女はまだ踏み切れずにいる。今度こそ答えを出すべきだとわかっていながら、やはりどこかで踏み出せない自分がいる。彼女は再び答えを保留することに、胸の奥がチクリと痛んだ。

「でも私はプロじゃないですし、知識も技術も」

「それでもいいんです」

 陽太は真剣な表情で言葉を重ねた。

「あなたの感覚そのものが、私の音楽には欠かせない。技術面は周囲がサポートします。私にとっては、あなたの共感覚こそが一番の価値なんです」

 みのりは窓の外へ視線を逃がした。暗い空には小さな灯りが点在している。その光が彼女を招くようにも、あるいは押し返すようにも感じられた。自分自身がつくりあげてきた安全な場所から一歩を踏み出すことは、言葉にする以上に勇気が要ることだった。

「もう少しだけ、考えさせてください」

 罪悪感を振り払うように、彼女は小さく告げた。陽太は優しい目で頷く。

「もちろんです。焦る必要はありませんから」

 だが彼の優しさが、みのりの胸にまた深く突き刺さった。信じて待ってくれている陽太の気持ちに、早く応えたい、彼女は強くそう願った。


 陽太が店を出た後も、みのりはしばらくカウンターに立ったままだった。自分の感覚と未来への不安の間で揺れ動きながら、何度も自問する。

(私はいつまで、こうして踏み出せずにいるんだろう)

 それでも、心の奥ではすでに答えが見えているような気もした。あとはそれを、素直に認める勇気だけだとわかっていた。


 その夜、みのりはなかなか眠れなかった。窓から差し込む月明かりが、部屋の中に銀色の光の帯を作っている。彼女の心の中では、様々な思いが入り混じっていた。カフェという安全な場所を離れ、未知の音楽の世界へ踏み出すことへの恐れ。自分の感覚が本当に価値あるものなのかという疑問。そして、陽太と共に創り出す可能性への期待。みのりは天井を見つめながら、これまでの日々を思い返した。入学式に風邪を引いて欠席し、その後学校に行けなくなった自分。カフェの窓から外の世界を眺めるだけだった自分。そして、陽太との出会いによって少しずつ変わり始めた自分。

「私は変わりたい」

 みのりは小さく呟いた。月明かりの中、彼女の決意が静かに形を成していく。


 翌朝、みのりはいつもより早く目を覚ました。窓の外には、まだ薄く朝靄が漂い、夜の余韻が空気に溶けていた。彼女は静かな店内をゆっくりと見渡しながら、いつも通り窓ガラスを丁寧に拭きあげた。指先から伝わるガラスの冷たさが、心地よい緊張となって彼女を刺激する。次に棚の整理を始めると、コーヒーカップが触れ合う柔らかな音が店内に響いた。その音は、これまでよりも鮮明に彼女の耳に届いた。みのりは棚に並ぶコーヒー豆の袋を手に取り、その感触や香りを一つひとつ確かめる。香りはより豊かに広がり、指先に伝わる紙の質感も鮮明に感じられた。まるで世界が一枚ヴェールを脱いだように、彼女の感覚は研ぎ澄まされている。

「おはよう、随分早いのね」

 雪子が二階からゆっくりと階段を降りてきて、みのりの表情を見て何かを察したように柔らかく微笑んだ。

「決めたの?」

 みのりは深呼吸をひとつすると、しっかりと頷いた。胸の奥では、昨日までの不安が小さな波のように揺れていたが、それ以上に、未知の世界への期待が彼女の背中をそっと押していた。

「うん。陽太さんの申し出を受けることにした」

 みのりの声は落ち着いており、静かな自信が滲んでいる。その言葉を聞いた瞬間、雪子の顔には朝日のような優しい笑顔が広がった。

「そう。それがあなたの選んだ道なのね」

 雪子の言葉には喜びと少しの寂しさが入り混じっている。

「でも、カフェの仕事も続けたい」

 みのりは急いで付け加えた。彼女にとってカフェは、自分自身を取り戻すきっかけを与えてくれた特別な場所だった。

「両立できる形で参加したいの」

 雪子は頷きながら、そっとみのりの肩に手を置いた。その手のひらの温かさに、みのりは改めて自分がここで守られてきたことを実感した。

「もちろんよ」

 雪子の声はいつもより柔らかく響く。

「ここはいつでもあなたの居場所だから。安心して新しいことを始めなさい」

 みのりはその言葉にほっと息を吐き、心から安堵した笑みを浮かべた。しかし次の言葉を口にする前に、一瞬躊躇した。胸の奥にまだ小さな怖れが残っている。だが、彼女はそれを振り払うようにゆっくりと口を開いた。

「それから、もう一つ決めたことがあるの」

「何?」

「学校に戻ってみようと思う」

 その言葉を口にした瞬間、みのり自身も驚くほどの静かな強さが自分の中に芽生えていることに気づいた。

「もう、逃げるのはやめたいの」

 雪子はその言葉に一瞬言葉を失った。みのりの選んだ道は、彼女自身が思っていた以上に勇気を必要とするものだったからだ。それでも、雪子の目には温かな涙がゆっくりと溢れてきた。

「みのり、本当に大丈夫なの?」

 心配と喜びが混じった声で雪子は尋ねた。

「うん」

 みのりはしっかりと頷きながら微笑んだ。その微笑みは、弱々しかった以前の彼女のものではなく、確かな決意に支えられたものだった。

「もう、自分の感覚を恥じることはないから」

 雪子はもう何も言わず、ただみのりを優しく抱きしめた。二人の間には、長く続いた冬が終わりを告げ、ようやく訪れた春のような穏やかな温かさが広がっていった。


 数週間後、みのりは初めて本格的なレコーディングスタジオへ足を踏み入れた。防⾳扉を抜けた瞬間、わずかにこもった電熱とオゾンの匂いが鼻をくすぐり、壁面いっぱいのVUメーターの光が脈打つ。緊張で指先が震えたが、隣を歩く陽太が 「大丈夫ですよ」 と小声で告げ、肩口にそっと手を添えたことで少しだけ呼吸が深くなった。ミキシングブースの奥で待っていた真理は、灰色のスーツをきっちりと着こなし、タブレットを胸の前に抱えている。

「来てくれて嬉しいわ、みのりさん。もっとも、今日は“ゲスト”ではなく“クリエイター候補”として見させてもらうけれど」

 声こそ柔らかいが、その眼差しは測定器の針のように揺らぎがない。みのりは喉の奥で唾をのみ込み、かろうじて頷いた。


 1st Take

 ブース内でカウントが始まる。ドラムが1 & 2 & 3で息を合わせ、ベースが低くうねり、陽太のピアノが紫がかった和音で滑り込む。みのりはヘッドホンを耳にあてた瞬間、視界の裏側へ色彩が広がるのを感じた。深い藤色から夜明け前の群青へ。けれど、黄金色へ至る階段が途中で切れている。演奏が切れ、スタジオに残るのは冷却ファンの微かなノイズだけ。陽太がピアノから立ち上がり、ブース越しにマイクをつかんだ。

「みのりさん、どうでしたか?」

 みのりは息を整え、言葉を選ぶ。

「サビで青から金色へ飛ぶところが少し急に感じます。紫を “通過駅” みたいにもうワンフレーズ挟めると “光が滲む” ように聞こえるかも」

 陽太は即座に譜面をめくり、鍵盤でコードを探り始める。

 一方、真理は腕を組んだままみのりを見つめた。

「変わらず色で指摘するのね。面白い説明だけれど、再現できるかどうかは別問題よ。確認させて」


 2nd Take

 修正したコードを試すと、サビは 藤 から 群青、そして 蜜柑色 へと滑らかに移り変わった。みのりの脳裏では、滲んだ金がゆっくりと虹を連れてくる。曲が終わるころには指の震えが治まり、胸の奥に小さな火種のような自信が灯っていた。

「...。確かに滑らかになったわね」

 真理はモニターに映る波形を確認しながら、あくまで平坦な声で評価した。

「ただし、次は覚えやすさが落ちていないか検証します。みのりさん、また色が濁ったら遠慮なく言って」

 その言い方は挑戦状にも聞こえたが、みのりは首を縦に振った。真理の厳しさは、自分と陽太を同じテーブルに並べてくれる証。そう思うと肩の力がゆっくり抜けていく。


 セッションが終わり、機材のファンがまだ熱を吐くスタジオで、陽太が歩み寄った。

「今日は本当に助かりました。紫の“滲み”。あれで曲が呼吸しました」

 みのりは恥ずかしさをごまかすように手帳を閉じ、けれど胸の奥で小さく花火が弾けるのを感じた。しばらくしてスタジオを後にする頃、廊下には夜更けの静けさが満ちている。蛍光灯の白がフローリングに反射し、みのりの足元に淡い真珠色を落とす。先導していた真理が不意に歩みを緩め、肩越しに声をかけた。

「今日の仕事ぶり、想像以上だったわ。ただ」

 言葉を区切り、真理は鋭い瞳を向ける。

「これから先は“色が見えます”だけでは通用しない場面も来る。あなた自身の言葉で、他のミュージシャンを動かす覚悟はある?」

 みのりは一瞬言葉をなくしたが、胸に灯った火種をそっと抱き、真理の瞳をまっすぐに見返した。

「はい。怖いですけど、逃げません」

 真理の口元がわずかにほぐれたのを、みのりは見逃さなかった。


 一ヶ月後、みのりは高校に復学した。最初は不安だったが、自分の感覚を受け入れ、自信を持つことで、少しずつクラスに馴染んでいった。週末はカフェで働き、時々スタジオに通う生活が始まった。週末、リニューアルした〈香りと音色の交差点〉にはジャズの低音が漂う。豆を挽くリズムに合わせ、ステージでは陽太が控えめにコードを鳴らす。カップから立つ湯気が、照明のスポットに溶けて虹を描いた。みのりは窓のストッパーを外し、夜気を店内に招き入れる。銀杏の葉が回転しながら歩道に降り、街灯は柔らかな橙でその動きを縁取った。“外”と“内”を隔てていたガラスは、ただの薄膜にすぎない。掌に残るコーヒー豆のオイル、耳に残るピアノの残響、目の裏でゆらめく紫と金。

(全部合わせて、自分の世界)

 みのりは静かに笑みを浮かべ、窓を開け放った。風が鈴のようなカップの音を揺らし、夜の街へと新しい匂いを運び出す。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る